クリスマス後半戦

翔太「あーあ、なんだろう、このガッカリ感」

笹山「中谷さんが言いますか」

四川「……」

店長「はっはっはっ!!!沈むな沈むな!まだクリスマスは終わっていないぞ!ほら、紀平のミニスカサンタを見て元気を出せ!」

紀平「シセンクンゲンキダシテー」

四川「ひいいい!!」

原田「うおばぁあ!!」

司「二次被害が」

店長「では、気を取り直して次行くぞ!」

翔太「えーっと、じゃあ僕行こうかな……あ、でもなんか嫌なフラグが建ってるような……」

店長「なに?中谷行くのか?よし、行け!なんなら開けてやろう!」

翔太「いいです、いいですから。……っと、あ、やっぱり見たくない」

店長「小さいやつだな。どれどれ……って、うわあおめでとう」

翔太「引きながら言うことですか」

紀平「なになにーどうしたのって、ああ、なんだ中谷君が当たったんだ」

原田「く、首輪……!」

紀平「高かったんだよー名前入り、ほら、かなたんって」

翔太「というか紀平さん、カナちゃんにこれをプレゼントしてどうするつもりだったんですか。ああ、僕が受け取ってよかった。安心してねカナちゃん、これは責任取って僕が大切に使ってあげるから!カナちゃんに!」

紀平「流石、君のそういう融通が利くところすごくいいと思うよ。写真よろしくね」

翔太「紀平さんこそいい趣味してますね。きっとこの高級感溢れる革はカナちゃんの肌によく映えますよ。今度送りますよ」

原田「いつの間にかに協定が…!!」

笹山「原田さん危ないので半径5メートル以内に入っちゃダメですよ」

原田「…うん」

四川「っあー、もういいや。なんかろくなもんなさそうだし俺いくわ」

店長「おお、ようやくいったなミニスカサンタ」

四川「その呼び方やめろ!!……ん、おお」

原田「あ」

司「……」

四川「これって……」

司「軟膏。原田さんケツ痛いって言ってたから」

原田「司……」

翔太「え、これはまずカナちゃんのケツの痛みについて言及すべきなの。ねえ」

四川「……まあ、せっかく貰ったんだし使ってやらねえこともねえよ」

原田「なに、お前もケツ痛いのかよ」

四川「ちげーよ!お前に使うって意味だよバーカ!」

司「痔にもいいらしい」

四川「別に俺痔でもねえからな?なにつまんなさそうな顔してんでよてめぇら」

店長「そろそろ残ってきたな!このまま突っ走るか!はい、じゃあ司!」

司「俺すか。店長行ったらいいじゃないですか」

店長「残り物には福があるというだろう!ほら!さっさとする!」

司「……まあ、別にいいですけど」

原田(あ、あれは…)

司「……」

笹山「へえ、革手袋ですか」

原田「だってほら、司って手冷たいし…寒そうだったから」

翔太「ねえなんでカナちゃんそいつの手の冷たさ知ってんのねえまさか手を繋いだわけじゃないよねにぎにぎしたわけじゃないよね、ねえ」

司「ありがとう。……大切にする」

店長「fuck!」

紀平「まあまあ店長落ち着いて、ほら、残り物には福があるというって言うじゃないですか」

店長「ん?そうだな、俺のプレゼントが原田の手に渡るということもあるわけだからな。…どれ、ここは俺から行こう!と思ったけど見覚えのある包装からしてこれ嫌な予感!」

笹山「まあまあ、包装がダブってただけかもしれませんし。ほら、開けてみたらどうですか」

店長「そうだな、笹山の言う通りただ被って……ってうわああ!やっぱり俺が用意したやつじゃないか!!」

紀平「(爆笑)」

四川「店長良かったじゃん、とっておきのプレゼントが当たって(笑)」

店長「笑うな貴様らああ!!!」

司「因みに店長はなにを……指輪?」

紀平「いや、この大きさはあれだね。コックリング」

店長「くそ…なにが悲しくて自分の持続力を鍛えなければならないのだ…というかサイズがあわん…」

原田(セクハラまがいのものプレゼントされかけた上に俺が貶されてるだと…?!)

翔太「ねえなんでカナちゃんこの人カナちゃんのサイズ知ってるのねえなんでカナちゃんお願いだからこっち向いてよねえ」

笹山「では、もうバレちゃってますが原田さん、開封をお願いします」

原田「ん、ああ……うおお!」

司「まあ、笹山と言えばこれだよな」

紀平「流石透、チョコレートケーキとか分かってるじゃん。パンチラしてやろうか」

笹山「い…いりません」

店長「ほお、これはまた随分と大きいな。原田には多いんじゃないのか?」

笹山「どうせ、皆で食べることになるだろうと思って作ったので多めになってます。…ああ、そろそろ鍋の用意もしましょうか。皆さん、年甲斐もなくはしゃいだせいで腹が空いてきた頃でしょう」

店長「おい、歳のことについてはタブーだぞ!…まあいい、さっさと腹ごしらえをするか。コックリングの有効活用法についてはそれからだ!」

四川「つーか、まだそれ言ってたのかよ。ま、衰えてきた年寄りには丁度いいんじゃねえの?」

店長「誰が年寄りだ!まだピッチピチの三十路手前だ!」

紀平「ねえ、ケーキ分けていい?ケーキ。ねえ、ケーキ」

笹山「わかりました、わかりましたから落ち着いてください。すみません、時川さん。手伝ってもらってよろしいでしょうか」

司「……ん」

原田「その手袋今つけんのかよ。気が速すぎるだろ」

司「じゃあ、あとでつける」

紀平「ケーキケーキケーキケーキケーキケーキケーキケーキケーキケーキ」

店長「大体何かことあるごとに年齢を口に出すのは貴様の悪い癖だ!自分がぎりぎり十代だからといってこの」

翔太「ねえカナちゃん、僕の手も冷たいよ。ねえカナちゃんねえってば暖めてよ僕の手も。ねえ。カナちゃん。なんで司君ばっかり見てるの?ねえ、僕も手袋ほしいな。なんならカナちゃんのお手手でぎゅってしてくれるだけでもいいからさ、ねえカナちゃん」

笹山「皆さん、ケーキ渡りましたか?一応蝋燭もあるんですが刺す方はご自由に」

紀平「蝋燭って食えんの?」

店長「紀平お前しっかりしろ!くそっ、糖分に脳味噌やられたか…っ!いや元からか」

四川「食う時くらい静かにしろっての、ったく……っぶぐっ!」

笹山「うわ、ビックリした。どうしたの」

四川「笹山、お前、これ、何いれた……?」

笹山「え、なにって、ウイスキーをちょっと……って、あ」

翔太「ウイスキー?!」

店長「ん?なんだ、どうした中谷…」

翔太「カナちゃんカナちゃん、ケーキ食べちゃダメだよ!」

原田「は?なんでだよ。……ふつーにうめえし、いいじゃん」

翔太「かっ、カナちゃん……?あれ?普通?」

原田「でも、どうしてもって言うなら…代わりにお前が俺の腹をいっぱいにしてくれるんだよな、翔太」

翔太「仰せのままに」

笹山「弱っ」




メリークリスマス!

mokuji
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