【フリリク】病み気味紀平とH

「ははっ、すっごいなぁ。かなたん乳首でイクようになったんだ。はしたないなぁ、かなたんは」


止まらない腰の痙攣。
思い通りにならない自分の体が歯がゆくて、情けなくて、嘲笑する紀平さんの言葉に涙が止まらなくて。


「ぅ、うぅ…」

「ほら、泣かないの。ぞくぞくすんじゃん」

「なんで、そんな、っ意地悪ばかり…っ俺、なんも…っ」

「んー、だってほら。そうやって、かなたんがそんな可愛い反応するから」


虐めたくなっちゃう、と語尾にハートがつくような相変わらず軽い調子で笑う紀平さん。
ちゅっと、鼻の頭にキスをされ、至近距離で目があった。


「い、虐めないでくださいぃ…っ」


本当、なんなんだもう、なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだ。
紀平さんは嫌いじゃない。ないけど、あまりの横暴さに段々怖くなってきた。
ひぐ、としゃくりあげて泣いたとき、不意に顎を掴まれる。


「ふ、ん、ぅむ」


ぬるりとした指先。
それが俺の精子だと気付いた時、唇を銜えられていて。
ほら、また、流されそうになる。
腰が震え、触れ合った箇所から流れ込んでくる紀平さんの熱に頭がぼおっとする。
今度は、すぐに唇が離れた。


「…あー、もう、ほんと堪んない。可愛すぎ。もーやだ、かなたん嫌い。俺のこと殺す気でしょ、絶対」

「なに、言って」


意味がわからない。
取り敢えず、褒められているとわかってこんな状況でも照れてしまう。
すると背後にするりと伸びた手は、背筋を降下し、円を描くように腰を撫でられた。
焦らすような、やらしい手つき。
散々嬲られた俺の体の神経は嫌になるくらい敏感になっていて、ただ触られただけで射精したばかりの性器が持ち上がり出す。今だけはこの愚息が憎たらしくて堪らない。


「ぁ、やっ、も…っだめですってば」

「悪いけど俺も、駄目なんだよねぇ」


と、軽薄に笑う紀平さんはそのまま尻の割れ目に指を這わせる。
そのまま左右に割り開かれ、閉じていた肛門を無理矢理開かされた矢先だった。
ローターを持っていた紀平さんの手が俺の背後に回される。

まさか、と青ざめた俺が慌てて振り返ろうとしたときだった。
肛門に、無機質なそれを押し当てられる。


「ぁ…、あ……っあぁ……っ!」


まさか、おい、ちょっと待て。
喉が詰まり、うまく言葉が発せない。
電源は切られているようだが、入れる気満々なのは目に見えている。
ちょっと、待ってください。
そう、言おうとしたときだった。

ぐっ、とカプセル型のそれを強く押し込まれ、ずぷりと体内に異物が入り込んでくる。
手のひらサイズとはいえ、ケツの穴に入れるにしてはいささか大きいのではないのか?と思わずにいられないその無機物の侵入に全身の筋肉は緊張し、それどころか肉を抉るようにずぶずぶと容赦なく奥へとねじ込まれるそれに息が止まった。
そして、体内奥にそれを残したまま指を引き抜きちゃっかり舐める紀平さんに、なんだかもう違和感と恐怖でがくがくと体が震え始める。


「ぁっ、やだ、抜いて、紀平さんっ、紀平さんっ!」


リモコンを手に取り、早速スイッチを入れようとする紀平さんに泣きつけば、こちらに目を向けた紀平さんは「んー?仕方ないなぁ」と笑う。
そして、ぽんっと俺の頭を撫でた。


「じゃあ、これが終わったら抜いてあげる」


そうじゃない!というか俺が言わなかったら抜かないつもりだったのか!

なんだかもうこの人相手に常識云々を求めていた俺が馬鹿だった。
しかし、だからといってこのままではまずい。
なにがまずいのかもはや分からなくなった俺だが、とにかくまずいのだ。
自分のケツから尻尾みたいに生えたコードになんだかもう生きた心地がしなくて、泣きそうになりながらもコード引っ張ってケツの中のそれを引き抜こうとした時、徐に紀平さんは自分のベルトに手をかける。


「え、ちょ、待って、なにして」

「ん?だって、ほら、こうしないと挿入れれないし?」


口から魂が出かけた。

mokuji
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