こっちを向いて愛しのエリー


昔の話をしよう。

私は小学校6年生の時に、親の都合による引越しで、転校することになった。慣れ親しんだ友達と離れるのが嫌で、親を恨んだ。
しかしそんな恨みは引越しをしてすぐに消えることになる。

引越しをした翌日。向かいの家に私と同じ年の子供が居ると聞いて、親と一緒に引越しの挨拶に行った。
そこで私は出会ったのだ。

太陽の光を浴びて淡く光る緑髪、同じ色の綺麗な目、きめの細かい白肌、とてもとても可愛い男の子に。

一目惚れだった。
と同時に、これからはこの男の子と同じ学校に通えるという事実に喜んだ。親に抱いていた恨みなど、あっという間に忘れた。

次の日から新しい学校へと通った。元々人と話すのが好きなこともあり、友達もすぐにできた。しかし私は、休み時間のほとんどを真ちゃんとの会話に費やした。真ちゃんと呼ぶと心底嫌そうな顔をされたが、私はめげなかった。(ちなみに今もまだ嫌がられている)

中学は、真ちゃんが帝光中に入ると聞いて必死に勉強して、同じ帝光中に入学した。
入学式の日に、これでこれからも一緒に登下校できるね!!とウインク付きで言えば、死ねと言われたが、もちろんめげなかった。

この頃あたりから、私は直接真ちゃんに好き好きアピールをするようになっていた。そして真ちゃんも私に暴言を吐くようになっていた。しかし真ちゃんは天性のツンデレスキル持ちなので、暴言も照れ隠しの一環であることが多い。可愛い。

真ちゃんと一緒に居れるよう、私は男子バスケットボール部のマネージャーになった。まあそこでは色々あったのだが、話すと長くなるので割愛する。本当に色々あった。ちなみに真ちゃんは3年間安定して可愛かった。あとかっこよさも増した。

真ちゃんが秀徳に推薦で行くと聞いて、中学受験と同じように必死で勉強した。
合格発表の日に自分の受験番号が掲示されてるのを見て、また3年間真ちゃんと通学できる喜びに涙した。花の高校生活が確定したのだから、まあ当然である。

真ちゃんに「秀徳受かったよ〜(^-^)これでまた真ちゃんと一緒!嬉しい!」とメールすると「お前の頭で受かったことに驚きだ。また3年間、お前の相手しないといけないかと思うと憂鬱なのだよ」という返事が来た。そして5分後に「後者の発言は訂正する」と来て、あまりのツンデレ可愛さに悶えたのは記憶にも新しい。195センチの天使が確かに存在した。

というわけで、これが私と真ちゃんの4年間の歩みである。そして明日は秀徳の入学式。
布団には入ったが、明日は真ちゃんの学ラン姿
を見られるかと思うとトキメキで眠ることが出来ない。

早く明日になってほしいものである。




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