01
だるいだるいと思っていた体育祭の練習も、わりとあっという間だった。
色々あったけど何だかんだで俺達のクラスは団結力で乗り切った。
そして今日は本番。
なんだか皆はりきっている、俺も少なからず楽しみだ
「おーっす半田!」
「おー桜宮、頑張ろうな」
「半田こけてね!」
「なんでだよっ!」
「中途半端的な意味で」
「桜宮ーっ!!」
俺達のやりとりを見ていたのかクラスの奴らは爆笑していた
あ、先生まで……
軽く赤面ものだ。
桜宮にいたっては ざまぁ とでもいいたげのような顔でニヨニヨしていた
お前が男子だったら殴ってた。
ーーーー
開会式も終わり、何種目かも終わり、その中に生徒会考案種目もあった。
まあ1位にはなれなかったけど割とよかったと思う。
言ってしまえば二人三脚の密着度に思春期真っ盛りな俺はそれどころじゃなかった
ごめん桜宮!!
そして次は桜宮が出るらしい、借り物競争だ。
もちろん俺は見るわけで。
クラスの奴らとテントのなかで話しながら見ることにした。
最後の順番、桜宮の出番だ。まさかのアンカー
走る姿に少し見とれてしまった。桜宮って結構運動できるんだな……。
そして札を引くとすぐに探すように辺りをキョロキョロしていた。
なんだか小動物みたいで可愛いなぁ、と小さく笑った時、バチリと目があった。すると彼女はみるみるうちに明るくなる
「半田ー!!」
彼女が俺の名前を叫びながらこちらにはしってくるではないか。
え、俺!?
「半田!早く!!」
「えちょっ」
桜宮が俺の腕をグイグイと引っ張る。つまりそういう事だろう、俺は腕を掴み返して走った
「うわ半田はやっ、ちょ、」
なんと1位をとった。1位だぞ!やったな桜宮!と隣を見れば屈みながらゼーゼーと息をしていた
「は、半田っ……!はあっ、結構足早いんだね……、」
「うわ桜宮ごめん!」
「あー、いいよいよ、落ち着いた」
するとパッと笑顔になり「やったね1位!半田のおかげだよっ!」とハイタッチをした。
「ところで札の中身なんだったんだ?」
「え、あー、知りたい?」
なんて少し頬を赤くして言うもんだからなんだか変に期待してしまった。
頷いてみれば札がそっと差し出された。中をみればそこには
「仲の良い友達」
とあった。
友達……。嬉しいっちゃ嬉しいけどなんだかひょうしぬけしてしまった。
そういえば桜宮は俺の事どう思ってるんだろう。俺勝手に舞い上がって痛いやつじゃん
桜宮が風丸と仲が良いことを思い出した。もしかしたら……なんて考えてしまったけど今は体育祭、思考をころして体育祭を楽しむことにした。
ーーーー
それから時間というのは早いもので、最後はクラス対抗リレーで俺の番。
同じ列には隣のクラスのまさかの風丸。アンカーやると思ってたのに……。
俺はさっきの事を思い出し、少しムッとした。
自分のクラスの奴が近づいてきたため、体勢に入る。
バトンを落とすことなくスムーズに受け取った所で後はひたすら走るだけ。
でもそれはすぐに颯爽と風丸に抜かされてしまった。なんだかイラッとしてしまい、抜かそう抜かそうとめちゃくちゃに走った。
結局は元陸上部の風丸は抜かせなかったわけで。悔しさに下唇を噛み締めた。
それも桜宮が話しかけてきたお陰ですぐにやめた。
あとは閉会式だけだ。
ーーー
結果は普通だった。3年になる時はクラス変えもないので、クラスの中心的なやつが来年は1位狙うぞー!とか張り切ってた。
「半田おつかれー」
「おお桜宮もおつかれ」
「暑かったねー!汗だくだくだよ」
「倒れるやついなくてよかったよな」
なんてたわいもない話しを長々としてからそれぞれの家に帰っていった。
そうして体育祭も終わり、次は夏休みが待ち受けている。
すると部活も忙しくなって必然的に桜宮と会う機会がなくなるわけで……
少し気分が落ちた。
寝る前に大反省会でもしようと決め込みベッドにもぐりこんだ。
(あ、桜宮の応援団姿見てない)
‐‐‐‐‐
……なんてグダグダなんだ……。文ぐちゃぐちゃ、ヒロインとの絡みすくなっorz 次からは早くも夏休み突入します。
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