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E組VS野球部の対決は、3対2でE組の勝利に終わった。
試合が終わった後カルマが保健室に行くと、眠っている紗良のベッドの横に座る学秀の姿を見つけて眉を寄せた。

「え、浅野クンなんでいるの」

「紗良が体調を崩したなら、僕が面倒を見るのは当然だ」

「なにそれ……。俺も抜けてこっちに来りゃ良かった」

「今回は珍しく真面目に参加してたようだな」

「まぁね……。じゃあ、浅野クンそこどいて。俺が座るから」

「なっ……!?」

カルマは無理やり学秀を押しのけて椅子に座った。

「全く、君は……」

「俺がいない間に紗良に変なことしてないよね?」

「するわけないだろう! むしろそれはこっちの台詞なんだが。紗良に変なことしたら許さないからな」

「しないって。もう浅野クン帰っていいよ。あとは俺が面倒見るから」

そう言って、カルマは手で追い払うような仕草をする。

「はぁ。君に任せるのは癪だが……僕はもう行くよ」

そのまま出ていこうとする学秀をカルマは不思議そうに眺める。

「あれ? 今日はやけに引き下がるの早いじゃん」

「別に。生徒会の仕事もあるしね。……赤羽も、早く紗良に振られてしまえばいいのに」

「え、浅野クン紗良に振られたの?」

「いや。……お兄ちゃんみたいだと、言われた」

「うわ、可哀そう……」

「憐れんだ目で見るのはやめてくれないか。……赤羽は、本気なんだろうな? 紗良の気持ちを弄ぶような事をしたら僕が許さないからな」

「まさか。本気だよ。紗良、俺の事なんか言ってたの?」

「……さあな。気になるなら自分で聞けばいいだろう」

そう言い残して、学秀は保健室から出て行った。
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