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ある日の放課後。
カルマと渚が雑誌を見ながら何やら盛り上がっていた。

「2人とも、何見てるの?」

渚が手に持っている雑誌を紗良が後ろから覗き込む。
そこには『ソニック・ニンジャ ついに全米公開!!』と大きな文字で書かれていた。

「ソニック、ニンジャ……?」

「知らない? ヒーローものの映画だよ。ナッツォーニ監督の」

「あ、その監督の名前は聞いたことあるかも」

「2年ぐらい前に前作が放映されて、その続編がやっと出るらしいんだ」

「もとはアメコミ原作で――」

「へぇ……」

カルマと渚は映画のコアな話を繰り広げていて、映画に詳しくない紗良はいまいち付いて行けずにいた。
2人にこんな共通の趣味があったことに内心驚いていると、殺せんせーが今からハワイまでソニックニンジャを見に行くという話が聞こえてきた。
それを聞いたカルマと渚は目を輝かせる。

「ねぇ、渚君。殺せんせーに頼んでみる?」

「うん! 連れて行ってもらおうよ」

わくわくした様子で楽しそうに話す2人を眺めながら、紗良が少し寂しさを感じていると「紗良も行くよね?」とカルマから声をかけられた。

「私も行っていいの……?」

「当然でしょ」

「紗良ちゃんも一緒に行こう」

2人に誘われて、紗良は笑顔で頷き返した。

「うん……!」
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