丸井くんの場合2




「寝たらぜってー許さねぇからな」

「寝ないしぃ」

「約束だぞ」

「はいはい」

「……やっぱ一緒に風呂入るか」

「オレ、部活終わってシャワー浴びたから入んなくていいって言ってンじゃん」

「俺が風呂いってる間に寝るだろい」

「ねーなーい」

「寝てたらイタズラすっからな」

「寝ないって言ってんのに、しつこいC」

「寝ててもヤってやるからな」

「……何する気?」

「寝ないなら気にしなくていいだろい」

「………寝ないけどさ。(嫌な予感)」

「出てきたときに寝てたら、そのまま突っ込んでやっからな」

「…うへぇ」

「泣いてもやめねぇぞ。一晩中ずっこんばっこんしてやる」

「……オゲレツ」

「オゲレツ結構!」

「早く風呂いけー」

「…大丈夫かよ、本当に」

「しっつこいんだC」

「おめぇ、今までどんだけ『大丈夫だC−』っつって、寝たと思ってンだ」

「過去は過去、オレも成長してるもん」

「どの口が言ってんだ、えぇ?」

「も〜、早く行かないと、今寝ちゃうよ?」

「おい」

「まるいくんがちょっ早で風呂はいって、とっととあがってくればいーんだしぃ」

「……わかった」

「うそうそ。ゲームしてるから、ゆっくりしてきていーよ?」

「………おう」

「ドラクエやってるC。ちゃんと起きてるから」

「…………信じて、いいのか?」

「もっちろん!」







まじまじ、まるいくん、しつっこいんだC。

確かに、いままで『寝るな』て言われて寝ちゃうことは多々。
エッチした後で寝ることもしょっちゅう。
てういか、気持ちよくなって寝ちゃうのって、あるじゃん?

だけど、元の体力が違うのか、精力か……まるいくんって、スーパーマン。。。

オレはもういっぱいいっぱいで寝ちゃうんだけど、まるいくんのいっぱいいっぱいはまだまだみたいで。
イッちゃってついつい寝ようとしたら、叩き起こされてガンガンつっこまれで、まるいくんがイクまでヤられることが過去に…数え切れない。
オレとまるいくんの1回が、まず違うから、キッツイんだよぅ。


まるいくんは、自分でソウイウのをコントロールできるのか何なのかよくわかんねぇけど、
1回がす〜んごく長くて、なっかなかイッてくんない時もあるし、
何回目?ってくらいイクときもある。……そういう時はたいがい、抜かないでずーっと挿れっぱなしだから、翌日のオレは悲惨なことになる。



まるいくんのこと、大好きだし、愛してるし、エッチも気持ちよくしてくれるし、オレのこと大好きなのもわかるんだけど……




タフすぎて……

これを何とかするには、オレがもっと体力つけて、力つけて、まるいくんと張り合えるようにならないとダメなんだろうか。
(だって、勘弁してくれないし、抑えてくれないし、、、、ていうか、オレも男だし、『へばんの早ぇ』なんて何度も言われたくないっしょ?)


いずれ、まるいくんでドーテイ卒業する予定だし、まるいくんもオレにバージンくれるって約束してるから、オレの立場になればわかってくれるかもしんないけど…
いざ、まるいくん抱いた後で、今と変わらずの絶倫っぷり発揮されたら、もう立ち直れないんだC…。



とりあえず、眠ってしまったが最後。
有言実行の人だから、オレが寝ててもお構いなしに襲ってくるに違いない。

(前も、寝てる間に突っ込まれて散々な目にあった)


ぜーってぇ寝ないようにしないと。


ドラクエのレベルでもあげとこー。


バッグからDS取り出して、ゲームをやることにする。
話進めちゃうと、いいところでまるいくんが風呂からあがってきそうで、、、でも、いいところだから中断したくなくて、、、でケンカしそうだから、レベル上げだけにする。

(だって前にまるいくんがご飯作ってる間にゲームしてたら、ちょーいいところでストップできなくて、ケンカしちゃったんだもん。。
まぁ、ご飯のときにゲームやっちゃったオレが悪いけどさ)


モンハンとか一緒にするならともかく、一人でやるときはレベルあげくらいにしとかないとね。


明日は午後から立海と練習試合だから、あまり夜更かしは出来ないな〜
夜更かし云々以前に、オレ的には眠くなっちゃうんだけど。

(会場は立海だから、今日練習終わってそのまま、まるいくん家に来たってのもある。
明後日はどっちも練習オフだしね!)



…と、アレコレ考えながらレベル上げしていたら、いつのまに結構な時間が経っていた。



「…あれぇ。もう1時間……1時間?!」



いくらなんでも長すぎじゃねぇ?


風呂場でへばってないか様子を見に行ってみると、お湯につかってるらしく、歌声が聞こえてくる。


『そぉさぶらーんにゅーで〜い♪』





…まだ入ってンだ。

なっが…



そういえばダイエットしてんだっけ。
すんごい動いてるから、お菓子やめてご飯制限すればいーのに、『食』は変えることはできねぇんだ!て言ってた。
だから、とりあえず動くことにしてるらしくて、その一環での長風呂……はんしんよく、だっけ?
を、毎日はムリだけどなるべくするようにしてるんだとか。

日曜とか、跡部んとこのスポーツジムで一緒にテニスやることあるんだけど、終わってから汗流してると決まってジムのサウナ直行するもんなぁ。
サウナん中で腕立てとかしてんの。(素っ裸で)

たまに一緒になる宍戸とか、岳人とかは『恥ずかしいからやめろ』と言ってんだけど、まるいくんはおかまいなし。
におくんや切原なんて、対抗して一緒にやったりするんだよね。
立海って…

(におくんはさすがにタオルまいてるけど。
でもって、やぎゅうが『やめたまえ!』って言う)



オレ?
オレは、サウナで寝ちゃうから、跡部に禁止令出されてるんだよね〜。
前に跡部と打ち合った後で、一人でサウナはいったらそのまま寝ちゃって。。。気づいたときには脱水症状でタイヘンだったーと跡部が言っていた。
(あんま覚えてね〜んだけど、見つけた跡部がアワアワしてたのを覚えてる)

それ以降、『ジロー…お前はサウナ禁止だ!いいか、絶対に一人で入るんじゃねぇ!』って言うんだよね。

まるいくんと一緒に入ったときも、まるいくんはひたすらサウナ内で動いていて、オレは寝ちゃってて。。。で、偶然入ってきた鳳と宍戸に救出されて。
後で跡部にバレて、また怒られちった。


『サウナ禁止っつったの忘れたのか、このトリ頭!』
『一人じゃなかったもん』
『一人じゃねぇのに、なんでまた騒ぎおこしてんだ、あーん?』
『わかんねぇ』
『…まるいと一緒でも禁止だ!いいか、ジロー。
お前は向日や宍戸…氷帝と一緒ならサウナ入ってもいいが、他の連中とは入るんじゃねぇ!』

『ぶーぶー』
『ぶーたれんな!』
『ちぇ』
『だいたい、そんな長風呂でもないだろ。いつもすぐ出るだろーが』
『…だって、まるいくん、長いんだよねぇ』
『……お前はのぼせるだろーが。
隣のカフェで好きに食っていいし、リラクシングルームで寝れるよう言っておくから、お前は早めにあがれ』
『まじまじ?酵素カプセル入ってていーい?』
『好きにしろ』
『わぁ〜い、やったー!まじ跡部、さいこー!』
『ふっ…。ただしお前だけだ。丸井には言うんじゃねぇ』
『ほぇ?』
『わかったか』
『ん、わかったー』
『あくまでお前が風呂あがって、丸井が出てくるまでの間だからな。丸井が知る必要はねぇ』
『よくわかんねぇけど、わかったー』
『返事はハイだ』
『は〜い』




なんてことがあったっけ。
それ以来、跡部のジムで遊んだ後は、先に風呂からあがる。
まるいくんが終わるまで、施設内のカフェで休憩したり、マッサージしてもらったり、カプセル入って寝てたり。
ちょー快適!



ただ、まるいくん家にきたときとかは、やっぱ待つんだよね〜。
オレん家のときは、人の家だからかまるいくんの風呂時間も短いんだけどさ。

30分以上は入ってるから、その間ヒマなんだしぃ。
それでたいがいうとうとしたり、寝ちゃったりするから、風呂からあがったまるいくんに『寝るなー!!』って叩き起こされたりする。



てういか、もう22時半じゃん…。



寝ないって言ったけど、、、ゲームやってるって言ったけど、、、




さすがに長すぎ。。。。





ドラクエは楽しい〜んだけど、レベル上げもあきてきたよ。


結構レベルあがったからストーリー進める上では楽にいけていーんだけど、そろそろレベルあげがキツくなってきた。
今いるエリアの敵だともう相手にならなくて、全然あがんないよ。。。


DSをしまって、次はどーするか考えたけど、まるいくんって漫画もあんまり持ってないんだよね。
(ほぼ借りる専門で、よく切原から借りてるみたいだけど、あいにく今は借りてる本が無いみたい。なんもねぇや)


まるいくんの部屋で物色してみるけど………だめだ。
テレビつけても、あまり面白い番組も無いし、やることも無いし、、、寝る。。。寝る。。。。だ、だめ!



(後がコワい)





あ、そーだ!



我ながらいい考えが。

いつでも起きられるように、ウトウトしておこう。

パッと見、寝てるように見えるかもしんないから、ええと、紙とペンはー………あ、あった。
よしよし、これでよし。



まるいくんへ一筆書いて、とりあえずソファにねっころがって、目を閉じた。
(ベッドに入ったら寝そうだC)







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