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巴がいなくなってから

巴の父である水無瀬秋彦は俺を目の敵にしている

「お前が巴と一緒にいたからだ」

俺と巴は悪友達だからだろう
俺は族の総長まで務めている
でも、そのことを巴は知らないし

俺と巴の家出は関係ない

巴の父は厳しい人だ
息子たちを束縛しすぎている

門限は午後5時
外泊は禁止(俺の家はOKだったが、許可が必要)
父のいうことは絶対

巴は反抗していたが、結局は言いなりだった
だから、夜にこっそり抜け出しては遊び
それの繰り返し
それが、バレて1ヶ月家から出してもらえないこともあった


それじゃあ、家出したくなるだろう
原因は一番、水無瀬秋彦にあると思う

今まで耐えられたのが不思議なくらいだ

「お前が巴をそそのかしたのだろう」

酷い言われようだ

俺にだけ、そういうことを言う
絶対に俺の父には言わず、愛想よくしている

代々の家繋がりを無くしたくないのだろう

俺も、あまり無くしたくない

だって


もしかしたら、

もう

巴に

会えなくなってしまうかも

しれないだろう??

それだけは、避けたいんだ






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