生徒会室にいるのは楽しみだった
会計や書記も優しくて
空間がすごく好き
それに、彼と話すことも出来る
彼は俺のことを覚えていない
でも、それでも
俺はいいんだ
俺の心の奥にしまっておく
俺だけ、覚えていればいい
哀しいけど、そう思うことで
なんとか今までやってこれた
でも・・・
ある日転入生がやってきた
偏差値の高い青葉山学園にはとても珍しい転入生だ
転入生の名前は伊藤静香
伊藤は、黒もじゃのマリモのような格好に瓶底眼鏡でありえない容姿
見た目は2度見してしまう程、醜かった
でも、彼は
俺を除く生徒会・風紀委員・学園の美形などを虜にしたのだ
「純粋」という性格に惹かれたらしい
俺は、すごく悲しかった
彼も転入生に惹かれた一人だから・・
夜、ベッドの上で泣いた
目が腫れようが、シーツが涙で濡れようが
涙は止まらなかった
唯一の希望が
転入生が彼を好きだとは分からないということ
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