蜜色ワンダー | ナノ

Just pure 4

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「あのさ、育ちゃん」
「なに?」
「夜景の見えるホテルと、俺の部屋とどっちがいい?」
「?」

デートのときにそう聞くと、育ちゃんははてなって顔して、なんのこと、って聞いてくる。

「育ちゃんのはじめての話」
「…!」

育ちゃんが顔をまっかにして、しどろもどろになった。

「えっと、えっと…!」
「つっても、俺の給料ではあんまりきれいな夜景は見えないかもしれないけど」

ホテルは階数が上がれば上がるほど値段も上がるしなあ…下手したら給料一ヶ月分くらい吹っ飛びそう…でも育ちゃんが夜景見たいなら、ホテル取っちゃうしかないよなあ。
と思っていると、育ちゃんがぽそぽそとつぶやいた。

「あの…蓮くんのおうちがいい…」
「いいの?夜景見えないけど」
「…だって、緊張するのに、ホテルなんてもっと緊張しちゃう」
「俺の部屋は緊張しないの?」
「……蓮くんのおうちは、安心する…」

じんわりと胸があったかくなっていく。
照れ照れしながら育ちゃんがそんなうれしいことを言ってくれるので、俺はもう誕生日前の週末に気合をいれて掃除しようと心に決めた。
ところで俺には、誕生日を前にしてまだ悩んで決めかねていることがある。
育ちゃんと、する前に、一発抜いておくか否か、ということだ。

「ん〜…」

その日の夜、育ちゃんのかわいいおてての感触を思い出しながらオナって賢者タイムに考える。
一発抜いておくと、気持ちに余裕ができて優しくできると思う。
でも、余裕ができすぎて、育ちゃんはきっと痛いんだろうに、俺はなかなかいけないのでは。
抜かないと、すぐ出る代わりに、余裕がなくてがっついてこわがらせちゃうのでは。
双方メリットデメリットがあるよね。

★★★

緊張したおももちで、育ちゃんが俺の部屋にやってきた。

「お、お誕生日おめでとう」
「ん、ありがと!」

なんだかいつもより余計にかわいい服を着てる育ちゃんが、ちんまり座っておどおどしてる。
そんなびくびくしなくても、いきなりがおーなんてしないのに。

「育ちゃん、映画観ようよ、映画」
「っこわいのじゃない?」

俺がホラーとかサイコサスペンスが好きだって知ってしまった育ちゃんは、映画観ようってなるたびにそれを確認する。
育ちゃんがこわがってくっついてくるのはうれしいけど、今日は気分を盛り上げる恋愛映画。
DVDのパッケージを見せると、ほっとしたように笑う。

『あなた以外の人を好きになれないの…』
『俺もだよ…離れている間もずっと、きみのことを考えていた』

育ちゃんを足の間に入れて映画を観ていると、クライマックスのところで感極まった育ちゃんがぐずっと鼻をすすった。
話は、戦争で離れ離れにならなきゃいけなくなったふたりが、ふたたび出会って恋の情熱を燃やす、というやつだった。
1年遠距離だった育ちゃんには、何か共感することがあったのかもしれない。

「…いい映画だったね」

エンドロール終わりかけのところで電気をつけようとすると、育ちゃんが涙目で振り返ってにっこり笑う。

「…」

もう、文句なしにかわいい。
思わず、顔を近づけてちっこい唇を吸い上げると、ぴく、と反応してから目を閉じた。

「ん…」

ちゅ、ちゅ、と何度もついばんで、舌先で唇の輪郭をなぞるように撫でる。
おくち開けて、と言うふうに何度か裂け目に舌をはわせると、育ちゃんの体の力が抜けて、口が軽く開いた。

「ん、はっ…」

すぐに舌を絡めたりしないで、口を開けたまま何度も擦り合わせるようにくちづけて、それからようやく舌を挿し入れる。
育ちゃんの舌を探り当てて、やわらかく絡めて吸いつく。
キスの角度を変えるために一度離して、すぐにくっつけて、なんだか甘ったるい口の中を舌で存分に味わう。
育ちゃんの肩がふるえて、支えている腰がひくひくと痙攣してる。
えろい。

「んんっ…ぷは……」
「……育ちゃん、ベッド、行く?」

ようやく口を離すと、育ちゃんはすっかりとろんとした目で、顎まで唾液を垂らして、ふにゃふにゃの顔をしていた。
耳元に口をつけて、そうささやくと、ぴくん、と体が跳ねて、それからおずおずとうなずいた。
育ちゃんを抱き上げて、そうっとベッドに下ろす。
覆いかぶさって、泣き出しそうな顔の育ちゃんの手をとって、指先にキスをする。

「大事にする。痛くしない…のは無理かもしれないけど、ほんとに大事にするから」

こっくりうなずいた育ちゃんが俺を信じてくれているのが分かって、すごくうれしくなる。
そっとラッピングをはがすみたいに、育ちゃんの服を脱がせていく。
どこもかしこも細くて、ほんとシャレじゃなく俺が力任せにさわったら、壊してしまいそうだ。

「んっ、あっ」

キスをしながら胸に手を伸ばすと、育ちゃんが小さくあえいだ。
手の中でくにゅくにゅとかたちを変えるわずかなふくらみ。
何度も何度も揉みこみながら、ときどき乳首をきゅっとつねる。

「んんっ、ふやっ」
「…声、我慢しなくていいからね」
「ん、ん」

こくこくうなずいて、でも口元を手で隠しちゃう。
かわいい。と思いながら、ふるりと立ち上がった乳首に唇を寄せる。

「あうぅっ」

じゅる、ちゅぱ、と吸い上げながら、もう片方の乳首は指でくりくりといじめる。
あまった手で、わき腹をさわさわしながら、パンツに指をかけて軽く下ろす。

「あっ、れ、れんくん」
「ん…?」
「あのっ、あのっ」
「どしたの?」
「……はずかしいよ…」

乳首を口でいじめてることなのか、今にもこのかわいいピンク色のパンツを下ろされそうになっていることなのか。どっちもか。
でも、恥ずかしいって言われてもパンツは下ろさないと先に進めないし、育ちゃんのかわいい乳首も愛でたいし。

「あ、あたしばっか、どきどきして、ずるいよ…」
「育ちゃん」

ぎゅううっと抱きしめる。
小さな育ちゃんはすっぽりと俺の腕の中におさまって、体がぐぐっと密着する。

「分かる?俺の心臓、死にそうなくらいどきどきしてる」
「……ほ、ほんとだ…」
「育ちゃんだけじゃないよ、だいじょうぶ」

緊張してるって伝えるの、ださいからいやだったけど、育ちゃんが不安になるよりは全然まし。
抱きしめたまま、育ちゃんのパンツを下ろしてしまって、裸にする。

「あの…蓮くんも、服脱いで…」
「……」

もうね、そんなかわいくおねだりされて脱がないやつとかどこにいるの?
体を離して急いでTシャツ脱いで、ズボンも脱ぐ。
ズボンを脱ぐとき、引っかかって、あ、やばいもう勃ってる、と気づいた。

「育ちゃん…」
「あっ!」

ふとももの内側に手を入れると、反射できゅっと手を挟み込まれた。
なだめるように撫でて、ゆるゆると安心させるように力が抜けるようにやさしくさわる。
育ちゃんの足の力が、あきらめたように抜けていく。

「…さわるよ」
「……うん……」

緊張したような顔で、育ちゃんはぎゅっと目をつぶった。
まぶたにちゅっとキスをして、足を開かせて俺は体をその間に入れた。

「あっ、ひゃっ」

少し潤っている感覚はあるけど、正直いろいろするには全然足りない感じ。
くちくちと、わずかに濡れている入口をこすりながら、クリを探す。
小さくて、埋もれていたそれをどうにか見つけ出すけど、さわったとたん育ちゃんがひゅっと息をのんで足をぴくっと跳ねさせた。

「どしたの?」
「な、なんか、今、痛かった…」
「え、うそ?」

未開発のそこは、俺の節くれだって乾いた指ではちょっと刺激が強すぎたみたいだった。
なので、しかたないよね育ちゃんが痛いんだからしかたない、と謎の言い訳をしながらいそいそと足の間に顔を埋める。

「…?蓮くん、なにして……!?」
「ん、じっとしててね」
「やだ、やだよ!お風呂入ってないの!きたない!」

はあ?
せっかく育ちゃんの味を楽しめるのに、お風呂なんか入らせるかよ?
じたばたする足を押さえつけ、唾液をたっぷり絡ませた舌でクリをひと撫でする。

「ひゃあ、ん!」

くちゅ、じゅぷ、ちゅるっ、ぺちゃ…

「あっ、あ、れ、れんくん、あっ、やだっ、ひぅぅ…」

濡れてきた…。
そっと指をそえて、中につぷぷ…と埋める。

「ひっ、い、いたい…」
「痛い?だいじょうぶ?」

無理しないように、慎重に、奥を目指して進んでいく。
狭くてきゅうきゅうのあったかい壁に、どきどきと心臓の早鐘がとまらない。
ここを、めいっぱいほぐしてやわらかくしてから、俺の入れて、俺のかたちにするんだ、って思ったら指が止まらない。
いいところを探して、クリの裏側あたりを重点的にこする。

「んっ、あ、んく、んくっ」

悲痛なうめき声がかわいそうで、クリをもう一度唇で挟んで舌でしごく。
どこだ、いいとこ、どこだ…。

「あっ、あっ、ああっ」

じゅぽ…ちゅぷ、ぐちゅぐちゅ…ぐりっ

「ん!?あっあ、そこだめ、やだっ…」

ここか?
育ちゃんの腰がびくっと跳ねたところを重点的にこすりながらクリを責めると、おもちゃみたいにぴくぴくして、それからくたっと体の力が抜けた。

「育ちゃん、だいじょうぶ?」
「は、はっ、は……」

たぶん、今軽くいっちゃったんだと思う。
涙を浮かべた目がぼんやりと俺を見上げていて、上気したほっぺと半開きの口がすごくえろくて、たまらない。
ごくり、と唾をのんで、もう一度そこに手を伸ばした。

「あぁっ、だめ…!」
「でも、慣らしてあげないと」
「い、いたっ、んんんぅ!」

指を2本に増やしてさっき見つけた弱いとこをこする。
親指で、濡れたクリを優しくいじりながら、育ちゃんの様子をしっかり見つめる。

「んっ、あっ、ひゃう、あっ、そこ、そこやだっ、だめなの…」
「ここ?ここがきもちい?」
「わ、わかんな…んああっ」

やばいかわいいかわいいやばいやばいやばいかわいい。

「あっ、んんっ、へん、なる、あ、だ、め、れっ、くぅん…」

だんだん指の動きを速くしても、育ちゃんは苦痛を訴えなくなった。
にゅぱ、と指を抜く。育ちゃんは、肩で息をしながら俺をぽやんと見つめてる。
もうだめだ、かわいすぎてちんこもげそうなくらい痛い。

「…もう、いい?」
「っ」

だめって言われても困っちゃうけど。
ベッドの枕の上につくりつけてある棚から、ゴムの箱を取り出す。
箱から個包装のやつを取り出していると、その手首を育ちゃんがそっと握った。

「あの、あのね、蓮くん」
「ん?」

今更ちょっと待ってとか笑えないぞ。
そう思って、育ちゃんを見つめると、育ちゃんはだるそうに上半身を少し持ち上げて、俺の耳元に口を近づけた。
つらそうだったので、俺が体を折り曲げると、育ちゃんはひそひそと、俺以外ここにはいないのに、こそこそしゃべる。

「あのね、あたしピル飲んでるから、つけなくていいよ」
「…………」

いや。いやいや。
いいわけあるかばか。
だいたいそうやって女の子は既成事実を…………いや、育ちゃんがそんなずるいことするわけない。

「いや、でも…」

一瞬でも育ちゃんを疑った自分が情けなくて、ゴムを持ったまま固まってる俺を、育ちゃんが不思議そうに見てる。
……。俺、育ちゃんのこと、疑ってばっかだな。

「…分かった」

ゴムを放り出す。
もし、これでできちゃっても、俺は責任を取る。
たぶん育ちゃんのお父さんに殴られるし、お母さんに責められる。
うちの父親にも殴られるし、母親にも殴られる。
でも、それくらいの覚悟で俺は育ちゃんと向き合わないと。

「痛かったら、言ってね。やめらんないけど、どうにかするから」
「……うん」

つぷ…とまだまだ未開発のつつましい割れ目に押し付けて、ぐぐっと腰を進める。

「あ、い、いたっ」
「…」

かなりじっくり様子をみながら、前に進むだけじゃなく広げるように軽く腰を回したりする。
目をぎゅっと閉じて、育ちゃんは痛みに耐えている。

「はあっ、育ちゃん…俺見て」
「ん、ん、れん、くん」

正直、先っぽが埋まっただけでぶちまけてしまいそうなくらい気持ちいい。
うん、白状する。抜いてる暇なかったから一発目です。

「育ちゃん、目、開けて」
「……あっ」

そっとまぶたにキスして、目を開かせる。
育ちゃんが俺を見たのを確認して、安心させるように笑うけど、俺はもういろいろ限界で、ぎらついた気持ち悪い笑顔だったかも。
でも、それでも育ちゃんは、ほっと息をついて俺に手を伸ばしてきた。

「れんくん」

手にこたえようとして身をかがめると、ちょっと深く入ってしまった。
育ちゃんが顔を歪めたけど、俺の感覚的には、角度がうまくいったっぽくて思いのほかするりと入った。

「痛い?痛いよね、ごめんね」
「れ、く、あっ、あっ」

謝りながら我慢できなくて腰が動いてしまう。
ああ、だからやっぱりいっかい抜いとくべきだったんだよ…。
気の遠くなりそうな気持ちよさの中を抜けて、ぐいぐいと少しずつ腰を進めていく。

「……全部は、入んないな…」
「あっ…あっ……」

これ以上は進めないみたい。奥にとん、と先っぽが当たって行き止まり。
息も絶え絶えになって俺を受け入れている育ちゃんに、やっぱり罪悪感がわいちゃう。

「…っ、なるはやで出す、ていうかすぐ出る……」
「きゃあっ、あっ、いたっ、いたっ、んんっ」

やっぱサイズ的に無理があるみたいで、育ちゃんみたいな小さい女の子のはじめては、ミニマム短小野郎が奪うべきだったんだ…。
と謎の反省をしながら、動き出す。
ずっ、ずっ、と出し入れしながら、途中でぬるりと滑りがよくなったのを、たぶん裂けて血が出たんだ…と思って見ないようにしながら、俺は史上最速で出した。

★★★

ちんこを抜いたとき、やっぱり血まみれになっていて、俺は発狂しそうになった。
痛みに声も出ない様子の育ちゃんの体を温タオルで拭いていく。

「痛くない?」
「ん……」
「どうしよう…塗り薬とか?痛み止め、痛み止め飲む?」
「んん……」

ふるふると首を振って、育ちゃんが俺の腕をつかんだ。

「……」
「育ちゃん、だいじょうぶ?どうしたの?痛い?」
「……して」
「え?」
「ぎゅってして」

それで育ちゃんの気が済むならね!?
ぎゅっと抱きしめて、体についた血を拭いて腰をなでなでする。
ごろごろとご機嫌な猫のようにすり寄ってきた育ちゃんが、へへへ、と笑って俺の胸板に頭をこすりつけた。

「だいすき」
「……!」

痛いのも、つらいのも育ちゃんのほうなのに。
俺の心が痛くて、泣き出したくなった。

「はぐちゃん、俺も、…だいすき」

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