STORY | ナノ

▽ 二月の付き合い方


最近は良いことがよく起こる。
ナワバリに行ってもガチに行っても一緒に戦ってくれるインクリングなんていない。
それも私の力が小さすぎるからだろう。とうの昔から気付いていた。だから強くならなければ。
そんな時だった。気まぐれに潜り込んだナワバリで、前で懸命に戦っている姿を見たのは。



無数に並べられた飲料缶。その下に同じく並べられるボタンを押すと、勢いの良い音が聞こえた。それを受け取ると、ある場所に向かって歩き出す。
ハイカラシティ。中央広場。空は先程と打って変わって色が変わり始めている。街灯が点くのも時間の問題だろう。だからといってこの街の、この騒がしさが止むことはない。いつだってイカした者達は存在する。朝も夜も関係なく、バトルやお買い物や、或いはただの散歩のインクリングだっているだろう。何処かの街は「眠らない街」なんて言われているらしいけど、そういう意味ではここも引けを取らないのではないだろうか。どんな街だったかは忘れてしまったけど。
電車を背にして掛けられたベンチに見知った姿が見えた。いつもの様に俯きがちに座っている。そんなに俯いていたら首が落ちちゃうよ、なんて心の中で冗談を呟く。だったら前を向かせればいい。そう思うと同時に体が動いた。彼の額目掛けて、飲料缶が近付いていく。
「っ、めたぁ!」
「はい、差し入れ」
「もっとマシな方法はねぇのかよ」
機嫌を損ねてしまったようだ。失敗したのかな。それでも彼は素直に差し入れを受け取ってくれた。安心した私は彼の隣にどかりと座り込む。視線を感じた気がするけど、気にしない。
彼の名前はフチドリ。バレル使い。この前出会った、私の初めてのフレンド。あれから彼とは何度か合流して、一緒にナワバリに行ったりしている。彼は相変わらず突っ込み癖が強く、その周りを護衛するのが私の役割になりつつあった。護衛をしつつ目に映る敵を全て撃つ。ずっと前と違った動きに戸惑うこともあるけど、以前と違ってやりがいを感じた。一緒に戦えるって楽しい。でも、彼は違うようだ。チームプレイは馴れ合い、なんて言ってのけるあたり、ちょっと変わった子。なのにまるっきり単独行動をするわけでなく、時に私を守ってくれることもある。ほこたて。矛盾。不思議な子だ。
そして今、彼が俯いていた理由もなんとなく察せる。というか、はっきりと目にしてきたから嫌でも分かってしまう。
「まぁ負けちゃったものは仕方ないわよ」
「それがただの一、二回ならまだ分かるけど、今までの状況でそんなこと言えんの?」
「だってこれが普通だもの」
「だよなぁ。あんたに言った俺が馬鹿だった」
「もっと慰めてほしい?」
「惨めになるからやめてくれ」
冗談で言ったのかと思ったけどわりと本気だったようで、私はそれ以上口を出すのをやめた。そんなことを知ってか知らずか彼は差し入れの飲料水を絶えず飲み続けた。大して味付けのされていない炭酸水なのだが、案外気に入ってくれたのだろうか。また一つ彼のことを知れて嬉しくなって、私も飲料水を口に入れる。次から買う時はこれにしよう。
今日も私と彼はナワバリバトルに来ていた。ただし味方なんて私達以外にいるはずもなく、連敗。敵同士として当ったこともあるが、対する私が一人だけだからだろう。思うように行動出来てないようだった。敵でも味方でも上手く立ち回れない。そのことに落ち込んでいるのだろう。最も、彼の立ち回り方にも問題はある。何度も言ったが、バレル使いなのに突っ込み癖が強いのだ。いっそのことシューターを使った方が良いのでは、と思うくらい酷く、キル数よりデス数の方がいつも上回っている。初心に戻ってわかばを使うのもアリなのではないか。しかし、落ち込んでいる彼に追い討ちなんてかけたくない。それに、そんなこと彼が一番よく知っているだろう。
「なんか、ごめんね」
「別に、あんたが謝ることじゃないだろ。クソ回線と馴れ合い厨が悪い」
少し気を使ってくれているのか、顔を逸らす。少し頬が赤い気がした。
「でも私ももっとエイム力付けなきゃね。これ以上あなたの足を引っ張ってしまうのも気が引けるし」
「そう思うならサブをなんとかしてくれよ」
「嫌よ」
即答だった。彼も呆れたようにこちらを見る。だって嫌なものは嫌だもの。そんな顔をされるなんて心外だ。
だったら、と少しからかってみたくなった。追い討ちをかけたくないなんて、前言撤回。
「あなたは、これからもバレルを使い続けるの?」
「あたりまえだろ。他なんてないね」
「でもあなたでもわかばは使ったことあるでしょう。初心に戻るのもいいと思うわよ」
「あんなクソブキ誰が使うかよ。つーか、シューターだけは絶対使わねぇ」
「どうして?」
「...」
彼は黙り込んだ。黒い目を揺らして、俯く。少し、言い過ぎたのだろうか。わりと傷付きやすい性格なんだと知る。知れて良かったのか悪かったのか、判断は出来ないけど。内心焦りに焦っていた私は、彼が勢いよく立ち上がったことにかなり驚いてしまった。そんな私の様子に前を向いていた彼は気付いていないようだった。
「とにかく、俺はあんなのぜってー使わねぇ。バレルだけで十分だ」
いつに増して低い声で言い放った彼は、そのまま立ち去って行った。ぽかんとして、彼を見送る。イカ達が入り組んだこの街でのかくれんぼは格別らしく、すぐに人混みに紛れて姿は見えなくなった。
ベンチにたった一人取り残された私は、ふと街灯が灯るのが目に入った。もうこんな時間か。ただの見せ掛けでしかない電車音を背に、私はベンチから離れた。



手馴れた様子で鍵を通し、ドアノブを回す。中に入って、電気を点けて部屋の確認をする。どうってことないいつもの帰宅だった。
部屋に入るなりテニスバンドを外して掛ける。リビングに戻るとなにも映さないテレビに私の影が見えた。だいぶ前、購入したもののすぐに故障したテレビだ。仕方なしに新聞を取るようにしたものの、新聞は一向に届かないまま。抗議しに行ったものの全会一致で事実を否定され、契約破棄も出来ぬまま代金を支払わされている。
帰りに買ってきた弁当を電子レンジに入れ、暖める。料理をする気が起きない時の弁当って、なんて素敵なんだろう。
ソファに座って、先程の出来事を思い出した。彼は、どうしてああも意固地になっていたのだろうか。バレルがかなり好き、というのならば分かるが、別に大してバレルに執着があるようには見えなかったし、どっちかって言うとシューターを徹底的に嫌っているように見えた。あの様子からして試しうちもそんなにしていないのだろう。ブキ屋にも行ってなさそうだ。そこまで嫌う理由は、あるのだろうか。自分が扱うリッターは、性質上ヘイトを集めやすい。しかし、シューターは誰もが一度通る道だ。むしろ前へと進む第一歩。なのに、何故。
でも、少し言い過ぎたかもしれない。私は相手の感情を感知するのが得意だ。しかしそれはただの自称に過ぎない。もしかしたら彼は本当にバレルが好きで変えようとしないのかもしれないし。私だって、誰にとやかく言われようと他のブキに変える気なんてさらさらない。変えろなんて言われた暁には表に出ろと言わんばかりだ。もし彼が私と同じならば、きっと酷く傷付いただろう。
なんだか連絡しづらい。明日会えたら、きちんと謝ろう。そう思った時だった。
酷く不恰好な音がリビングに鳴り響いた。

気付いた時には既に遅し。昔から使用していた電子機器がとうとう故障し、弁当は冷たいまま食べることとなったのだった。



(いない...)
ロビーを出て、あたりを見渡す。蠢くクラゲ。楽しそうなインクリング達。しかしどこを見ても彼はいなかった。おかしいな、とイカ型端末に視線を落とす。今朝見た限りではここに来ていることは明らかだった。しかし、いくらバトルしようとも見かけることはなかった。今だって何処かでバトルをしている。いるのに見つけられない。なんだか寂しい気持ちになった。
でもロビー前で待っていれば、必ず会えるだろう。そう信じ、壁に体を預ける。バトルに勝ったのだろう、嬉しそうにして出てくるガール達の姿が見えた。勝つって、どういう気持ちになれるんだろう。もうだいぶ前に諦めてしまったモノだ。今はどっちかっていうと、強くなって、みんなの力になりたくてやっている。あと生活費もあるかな。とにかくそのくらい。しかし、最近は違う。肩を並べられるフレンドがいるから、それだけで楽しいと思える。また出会ってから間もないのに、こんなにも変わるなんて、凄いと思った。だからこそ、傷付けたくないし、仲良くなりたい。些細なことで別れるなんて、嫌だった。
待ち続けてだいぶ経った頃だった。見知った姿がロビーの中から現れる。
「フチドリ」
「あ、け、ケイ...」
良かった。ようやく出会えた!
彼の姿を見れたことがとても嬉しくて、すぐに駆け寄った。しかし、対する彼は、私を見るなり気まずそうに後ずさった。彼の行動に疑問が募る。
「今、逃げたでしょう」
「誰が逃げるか。き、気のせいだろ」
そう言いつつも、視線は宙をふらふらしている。嘘、苦手なのね。心の中で手を突き出した。とはいえ、嬉しいかどうかと言われれば微妙なところだけど。彼は私に隠し事をしている。それに気付くことになるから。
「隠し事は誰にでもあるものね。変なこと言ってごめんなさい」
「だ、だから別に...」
「あと、この前もごめんなさい。私、あなたに軽率なことを...」
「ストーップ! 分かった、分かったから! 謝んのはよしてくれ」
突然の制止の声に少し体がビクついた。一瞬怒られたのかと思ってたけど、違うようで。とても焦った表情をしていた。私はまたなにかやらかしてしまったのだろうか。
彼は私を手招きして、私は大人しくそれに従った。彼の背中を追うまま辿り着いた先は、電車を背に掛けられたいつものベンチ。私達が普段集まる場所だった。彼に座るように促される。そんなこと、言われたことがないので、少し挙動不審になってしまった。
「まず聞くけど、ケイはあんなとこでなにしてたんだ?」
「あなたを待っていたのよ。昨日のこと、謝りたくて。ロビーの中では全然見つけられなかったから」
「...ブキのことか」
彼は少し俯いた。やはり、気にしていたようだ。止められてしまったけど、今すぐにでも謝りたい気持ちでいっぱいだ。もう、いっそのこと。そう口を開いた時、彼は黒い目を私に向けた。少し迷っているかのような瞳だった。
「その、ことだけどさ。これ」
これ、と彼が取り出したのは、私が愛用しているブキの、基礎となるモノだった。
「スプラチャージャー?」
「そうだ。...さっきまで、こいつを使ってナワバリ行ってたんだ」
「え、ど、どうして?」
彼は昨日まで、バレル一筋のように語っていた。私の中にある曇りも、それが原因。そんな彼が。一体どういう風の吹き回しだろうか。
「あの後、色々考えてさ。色々試すならあんたが使ってるブキからでもしてみようかなって思ったんだ」
「あなた、あんなにバレルに執着してたじゃない。なのに」
「...俺、シューターがちょっと苦手なんだ」
彼は私から視線を逸らした。少し、言いづらそうだった。そんなに言いづらいことを言おうとしているのだろうか。それに、まさかシューターにコンプレックスなんて。それを聞いて私は後悔した。突っ込み癖が直らないのならばシューターを使えだなんて、よく言えたものだ。彼に無理をしてほしくない。そう思っていたはずなのに。
「それで...」
「ごめんなさい。私、本当に馬鹿だったわ」
「え? いや」
「あなたに無茶振りをしていたのね。こんなの、フレンド失格だわ」
「ま、待て。何故そうなる」
「無理に話さなくていいの。辛いことは分かってるから...」
「だから待てっつーの! 逆に俺の話を聞け、頼むから!」
え、そうなの? 拍子抜けな声を出す私に彼は深く頷いた。なんだ、聞いてほしかったのか。彼って難しい。
「俺って、一ヶ月くらいにここに着たんだ。幼馴染みと一緒に。一緒に来て、同じブキ持って、ほぼ一緒に日が暮れるまでナワバリしてた。楽しかったよ。勝っても負けても。二人で上目指そうぜ、なんて言ってたっけなぁ。でも、それも無理な話だったんだ。同じブキで、いつも一緒にあちこち回ってた。なのに、あいつの方が上手くなっていくんだ。ガチに行けるようになってからは、尚更そう感じた。その内才能のある初心者、なんて言って人気になってたよ。だけど俺はどうだ。ずっと一緒だったのに、俺はあいつより下だ。それにあいつ以外に仲の良いダチなんていねぇ。なんか馬鹿らしくなって、それからあいつに会ってない。ブキを変えたのもその頃だ。あいつはわかば一つで登り詰めていった。でも俺はいくら使おうと下のまま。比べられてるみたいだった。だから」
ただブキ屋で目に付いた、シューター以外のブキを手にしただけ。
「笑えんだろ。こんなだっせぇ理由。別にあんたが思う程バレルに思い入れがあるわけでも執着してるわけでもねぇ。ただシューターなんかより他でなんとかやっていけるって、意地になってただけだ」
自嘲の笑みを浮かべて。
ああそうか。その癖は、それが原因か。
なんていうか、インクリングにしては、珍しい理由だなと思った。可哀想とも言うのかもしれない。しかし不思議なことに、先程までの罪悪感は消えていた。
「話は変わるけれどフチドリ、あなたはそのブキを使ってどうだったの?」
「へ? あ、ああ...。1キル9デス」
「1キル、ね。最初はそんなものよ」
「ちなみにスプラッシュボムが偶然命中しただけ」
「まあ酷い」
「うるせー」
どうやら彼にチャージャーは向かないようだ。それでも最初の内はそんなものだと思うけど、彼の顔を見る限りでは諦めてしまうようだ。
しかし、他になにかあるだろうか。一応ブラスターもあるが、イカによってそれもシューターに分類されることもある。迂闊に勧めて、また彼の地雷を踏むような真似はしたくない。一応チャージの短いスプラスピナーもあるが、彼の癖からもうスピナーは無理だ。ローラーやフデ、と考えたところで即却下した。あんなのただのチャージャーの的になるだけだ。練習にもなるし。だとすると、残りは。
「ねぇ、フチドリ」
「なんだよ。言っとくが説教だけは勘弁してくれ」
「心外ね。違うわよ。そうじゃなくって...」
なんだか口を開く時間が惜しくって、彼の腕を引いた。体のサイズに合わないパーカー越しに、案外細いのね、なんてのんきなことを考えて。



「で、どうだったの」
「あ、ありえん...」
街灯が灯り、月が街を照らし始めた時刻。昼間と違って過激な言動を繰り返すインクリング達を余所に、とても信じられない、と言いたげな表情で彼はロビーから出てきた。
「デス数がキル数より圧倒的に少ない。塗りポイントも上位。連勝...」
「成功じゃない。やったわね」
素直に喜べば良いのに、ありえん、ありえん、とうわ言のように呟く彼。フチドリが抱えているそれは、黒とショッキングピンクがお似合いな、バケットスロッシャーデコだ。
私が導き出した答えはこのブキだった。塗ることができ、ある程度ならば遠くまで放て、接近戦であっても他のブキに引けを取らない、バケットスロッシャー。彼にとっても予想外のブキだったようで、試しにナワバリに行っている彼を私はロビーの入り口に待っていたのだ。
「やべぇ。やべぇよ。今この瞬間俺は禁断のブキを手にしてしまったのかもしれない」
そこまでかしら。
「はっ、もしかして、知らない内に仕組まれていたチートブキ...!?」
彼はこのブキと一度も遭遇したことがないのだろうか。
「そんなに珍しいかしら。バレルと同時期に発表されたブキよ?」
「そーいやそんなんあったかなぁ。ヒッセンならよく見るんだけど、こっちは全然見かけねぇから絶滅でもしたのかと思ってた」
「そんなこと言ったらブキチが泣くわよ」
もう発売されねぇしいつ潰れても可笑しくないだろ、とフチドリは鼻で笑った。そんなことは知ってるのね、なんて聞くと、あんなに噂になってりゃ嫌でも耳に入るだろ、と返された。どっちにしろフチドリの視線は自らが抱えているブキに注がれている。その内その細い指でくるくると回し始めた。驚きの表情から徐々に嬉しそうな表情になっていく。つまり、とても喜んでいる。なんだか、懐かしいな、と思った。私がこの子を手にした時と似ている。
「でも、不思議だわ。クイックボムがあれば本当に遠くまで届くのに、あなたはデコを選んだのね」
「確かに、クイボ結構良かったな。削除しろなんて撤回してやる。
「そんなこと思ってたの」
初耳だわ、と呟くと、はっとして表情を強張らせた。つい本音が出てしまった、というやつだろうか。
「と、とにかく、デコじゃねぇと駄目なんだよ」
「そうなの?」
「じゃないと、あんた危なっかしいだろ」
今度は呆れたような顔をされた。フチドリは本当に表情をくるくると変える。いつも怖い顔をしているのが勿体無いくらいだ。
それにしても、そんな理由で。自然と口元が緩んだ。とても嬉しかった。誰かにこんなに思われるって、はじめてで、こんなにも嬉しい。調子に乗った私は、フチドリの顔を覗き込むようにして腰を折った。
もちろん意地悪そうな顔にして。
「フチドリったら優しいのね。あんなに馴れ合いのこと嫌ってたのに」
「それは...。と、とにかくそうでもしねぇとあんたすぐデスるだろ」
顔を赤くして背を向けた。向けた先は綺麗に磨かれているロビーの壁。フチドリには酷な話だけど、夜でも近くの物全ては反射するくらいはぴかぴかしているのだ。でもそんなに照れてるのね、なんて言葉は出さないことにした。
「そうね。じゃあこれから守ってもらっても良いかしら。私のこと」
「努力はしてやるよ。でも的外したら承知しないからな」
「ええ、外さないわ」
私はそっと手を上げた。それに気付いたフチドリが俯きながらも同じく上げ、お互いを叩き合わせた。小気味の良い音が鳴る。所謂、ハイタッチ。フチドリは決して顔を上げることはなかったけど、案外満更でもなさそうだ。とりあえずもう帰る? と聞いたら頷いてくれた。夜だというのに昼とそう変わらない出入りの多いロビーを後にして、私達は広場へと溶けていった。



最近、良いことがよく起こる。
あなたと出会えたその日から。
月明かりに照らされた帰り道で、深く思う。
あなたの隣にいられる。あなたと肩を並べられる。これ以上の幸せは、きっとない。
漂う幸福を噛み締めて、私は彼の、フチドリの背を追った。



2016/02/15



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