小ねた | ナノ



◎ 生徒会長毛利と電車で隣席(婆娑羅)
「(……気まずい)」
「…」
「(いやまあ委員長の仕事で何回か話したことあるだけだし別になにも言わなくていいのかな…いやでも一応クラス一緒だし失礼かも…あああわたし毛利くんに覚えててもらってるのかとかそこら辺から問題なんだけど!)」
「おい」
「(!?)ははははいなんでしょう毛利くん!」
「…濁点はどう打てばよい」
「………へ?」
「二度は言わぬ」

す、と差し出された彼の緑色の携帯。画面はメール作成画面になっていて、数個の文字の羅列が浮かんでいた。覗きこめば打ってある文字は全部ひらがな、しかも小さい"つ"まで大きなままにしてある。なんでもそつなくこなす毛利くん、まさに完璧。そんな一言に尽きるのが彼だと思ってたのに。
意外な一面にすこし親近感がわいて、なんだか微笑ましくなってしまう。

「なにを笑っておる」
「う、ううん、なんでも」
「その顔で何でもないなんてことあるわけなかろう」
「(…や、やっぱり他はいつもと変わらないのか…!)」
「隠しても無意味ぞ」
「…毛利くんいつも完璧だから、ちょっと意外で…親近感だなあ、って思ったの」
「…」
「(お、おこられる!?)」
「我は完璧などではない」
「そ、そんなこと!」
「現にそなたは今身をもって感じたのであろう?」
「うっ…」
「だからそんなに堅くならなくてよい。もっと普通に接してくれて構わん」
「…うん!」

毛利くんがすこし微笑んだようだった。窓から差し込む夕陽のせいか、ほんのりと頬が紅く染まって見えて、胸のあたりが音をたてた。


日輪の申し子かわいすぎる…ちなみにことりの婆沙羅2は元就さまだけLv69です…ううう100にしたい!そわそわ!
携帯打てない元就さまってかわいいと思うんです…


◎ 年下榛名と無気力受験生
「はーるな」
「何すか先輩」
「さむいー勉強したくないー」
「…俺にどうしろってんすか」
「抱きしめてちゅーして先輩がんばってくださいって言って欲しい」
「は」
「榛名いくらなんでも一文字反応は多少傷つくかな…ていうか言葉以上に顔で訴えるのやめよう」
「手止まってますけど」
「むーいじわる…」
「おばさんに約束しましたもん」
「なんでそんなにウチの親と仲いいの…」
「気が合うんすかね」
「……(や、やきもちなんかやいてないもん)」
「先輩、」
「な、なに」
「それしたらホントにやるんすか」
「え?」
「抱きしめてちゅーして先輩がんばってくださいって言って欲しいってヤツ」
「あ、ああ…もちろん!ワタシウソツカナイヨ!」
「(嘘くせええ)」
「なーんてね、ほんとは榛名を困らせたかっただけだか…(ぎゅう)(ちゅう)…ら……!?」
「しっかり勉強、してくださいね(にやにや)」


ひろいんちゃんのお母さんと榛名の連携プレーで受験生ひろいんちゃんを勉強させよう作戦(よくわからない)本来の榛名の任務は勉強の監視なんです
お母さんの榛名の認識は将来の義理の息子あたりかと
とりあえず年上に愛想のいい榛名に萌えるって話です


◎ 先輩榛名とおばかな後輩
「榛名せんぱい」
「…」
「えーと…も、元希せんぱい!」
「…よし」
「(なんでせんぱいこんなに呼び方にこだわるの…)せんぱいに折り入ってお願いがありまして」
「なんだよ」
「…あの、」

急にあいつの表情が真剣味を帯びる。俺よりも身長が低いから見上げるような大きな瞳にすこしどきりとした。上目遣いなんて反則だろーが…。なんだよ、とぶっきらぼうにいったはいいものの内心は正反対の反応を示していて、それがばれやしないかと柄にもなくほんのすこし緊張もしていた。

「えっと…」

赤らんだ頬にさ迷う視線。目を合わせようとすれば顔を俯かせてしまう。(もしかして、)期待が膨らむ。今までの経験上こういった反応を見せられたあとの相手の行動は決まってひとつだ。

「………榛名せんぱい、いや元希せんぱい!わたしに数学を教えてください!」
「………ハ?」

いやー恥ずかしい!でも仕方ないよねわかんないんだし!なんてひとり百面相するこいつを今ものすごく小突いてやりたいと思った。

「い、いだっ!なんで殴るんですか!」
「なんでもねーよ!」


いつもは秋丸に教えてもらってるヒロインちゃんだけど毎回教えてるとためにならないと見放された(もちろん優しさ)結果→榛名に頼るという経歴を聞いた榛名が結局秋丸に八つ当たりするオチ(日記抜粋)
リサイクルって素晴らしい(二度目)


◎ 銀さんと過ごす台風の日
「台風だー」
「そーですね」
「銀ちゃん、外出よう!」
「ちょっ、数秒前台風だって言ったのお前だよ!?」
「だって銀ちゃん構ってくれないんだもん」

不満を漏らしながら灰色で埋め尽くされた窓に視線を投げる。豪雨が窓を叩き風が家を揺らしていた。でもそんなの今のわたしには意識の片隅にしかなかった。それよりもさっきからずーっと、天然パーマをくるくるくるくる、たまに引っ張ってみたり。そんな銀ちゃんの方がよっぽど大事なのだ。それはそれはわたしと天然パーマどっちが大事なんだと言えば、天パと答えてくれそうなくらいの熱中のしようである。放置プレイですかコノヤロー。

「なに、銀さんに構ってほしいの?」
「そりゃもちろん」
「そんなに俺のことすきなんだ?」
「だってわたし銀ちゃんだいすきだもん」
「おーおーかーわいいこと言ってくれちゃってェ」

温かい手でわしわしと頭を撫でられる。銀ちゃんに撫でられるのはすきだ。子供扱いされた気もするけど、触れた指先から、手のひらから、優しさと愛しさが伝わってくるから。子供でも大人でも、どうでもいい気持ちになる。

「じゃあお望み通り、今日は一日可愛がってやるよ」

銀ちゃんの笑みの意味を知るまで、あと少し。


日記に載せたのに加筆。再利用はエコです(キリッ)



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