「すっごく楽しかったですね!」
「私も、お洋服が買えて良かった…です」
「2人ともなかなかはしゃいでいたね。私も買い物に来れて良かったよ」



隅から隅まで色んなお店を見回る為に歩き疲れた私たちは、3階にあったカフェでお昼を食べたついでに暫く休憩することにした

それにしても全員の買った物を見てみると、すごい量になってしまっているけど……どうやって持って帰りましょうか。



「まぁまぁの大荷物になりましたね…。車までどうやって持っていきます?」
「こういう時は。綱吉が来るのを待とうか!」
「え…でも、沢田様はお仕事で来れないって……」
「そうです!リボーン様が駄目って言ってたじゃないですか」


「やっと見つけた」



ニヤリと笑っているアヤカ様の後ろから声をかけてきた人物に目を向ければ、そこにはたった今話題にあがっていた人の姿があった



「遅かったじゃないか」
「これでも早く終わらせたっての。そっちこそ買い物は?」
「もう終わってしまったよ」
「お、お疲れ様です沢田様っ!」
「ありがとうカレン嬢」



十代目様は二人と会話をしながら席についた
私とアヤカ様の間の席が空いていたものだから、隣に座れなかったカレン様がほんの少し落ち込んでいるように見える

彼女と席を代わったほうかいいだろうか、でも着席してすぐに代わると十代目様が気分を害されるだろうか……と思考を巡らせているとぱちりとカレン様と目が合ったものの、苦笑を洩らしながら大丈夫ですと小さく首と手を振られてしまった
彼女本人がいいと言うならまぁいいか、と前を向けば今度はアヤカ様と目が合ってクスリと微笑まれた



「……? いかがなさいましたか、?」
「いやごめん、ティア嬢らしいなぁと思っただけだ」
「特に何もしていませんが…。あっ、十代目様。何か注文なさいますか?」
「ああ、うん。コーヒーを貰おうかな」
「私たちはランチも済ませたぞ」
「ランチもいいなぁ。まあでも、コーヒーだけでいいや」



通りかかった店員さんに注文を伝えるとすぐに持ってきてくれた
私たち三人も食後の珈琲を頂いているけど、ここの珈琲は香りが良くて酸味も強くなくて美味しい



「そうだ綱吉。荷物が多くなってしまったんだ、車まで持っていってくれないか」
「着いて早々にそれかよ…。隼人もじきに来るだろうから頼んどくよ」



十代目様の言葉通り、10分もしないうちに隼人様もやってきて十代目様の後ろに立つ
私が席を立って譲ろうとすると眉間の皺を深くして断られた



「隼人、眉間に皺。寄せ過ぎじゃない?」
「申し訳ありません十代目!」
「別に謝ることじゃないけど、ごめんねティア嬢。これが隼人の通常運転なんだ」
「いっいえ!大丈夫です!私も差し出がましいことをしてしまって……」
「ティア嬢が謝ることじゃないだろう。隼人の目付きが悪いだけだ」
「なっ!アヤカてめェ!」
「喧嘩してる二人は放っておいて、帰ろっか」



ヤイヤイと言い合いをするアヤカ様と隼人様を横目に十代目様が帰宅を促す
喧嘩してる二人を無視して放っていくのは躊躇したけど、有無を言わさないような笑顔で言われては頷いて従うしかない

ごめんなさい、二人とも……





To be continued...


(隼人は荷物よろしくね)
(待ってください十代目ー!!)
(フッ、ざまーみろ)
(てめっアヤカ待ちやがれ!!)
(あ。勿論全部一人でね)
(そんなっ!!十代目ー!!!)
(申し訳ありません隼人様……)






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