文章修業家さんに40の短文描写お題
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- 0313 09.大人(月島蛍)
 
01.告白
 

02.嘘(黄瀬涼太)
その肌を背骨に沿って指でなぞると細い腰がビクリとうねる。枕に埋めた顔は小さな喘ぎを漏らすだけで、でも多分彼女は泣いている。貫く前にもう一度。好きだよ、俺も。

03.卒業(宮地清志)
胸元の真っ赤な花をむしり取りながら校門へ走る。去年の同じ日、俺は見送るだけだった。「遅いよ宮地」可愛げのない物言いは俺の先輩だったあの日から変わらないまま。

04.旅
 

05.学ぶ
 

06.電車(ヤマケン)
彼は電車が苦手であまり乗らない。「改札通る時は 自動ドアみたく手をピってかざすと開くんだよ」「それが嘘だっつーことくらいわかるパスモ寄越せ」あ、それ残金20円。

07.ペット
 

08.癖(宜野座伸元)
きつく寄せられた眉間に人差し指の爪を立てると液晶を睨みつけていた鋭い目が此方を見上げた。何かを言いかけた唇を吸えば真っ赤な口紅が宜野座のうつくしい顔を飾る。

09.大人(月島蛍)
蛍くんは大人だなあ・同い年のくせに彼女は口癖のようにそう言う。あの頃からちっとも追いついてこない高さの頭はもうすっかり見慣れたけれど、見飽きることはきっと無い。

10.食事(火神大我)
わたしの料理の腕がよほど信用できないらしい大我が心配そうな目を寄越してきた。むくれながら袖を捲ると、ふわりと彼の香りがして大我とエプロンに包み込まれる。

11.本
 

12.夢
 

13.女と女(鹿島遊)
わたしは彼女を鹿島さんと呼ぶ。いくら男前でも短髪が似合っても、細い手足や胸の丸みが彼女を作っている限り彼女は女で、わたしの敵なのだ。堀先輩はきっと気づかない。

14.手紙
 

15.信仰(折原臨也)
王将とキングが睨み合う。大味の勝負展開は彼が好みそうだと思った。あるいは勝負は既についているのかもしれないが。ルールは彼なのだ。騎士は疾うにお役御免で盤の外。

16.遊び
 

17.初体験(半田先生)
縁側で、黒いセーラー服がせっせと真っ黒な墨を磨っている。初めてという割には手際がいい。私のハジメテやち、大事に使ってね。嫌な言い方をするな、筆が縺れる。

18.仕事(宜野座伸元)
監視官上着大きくないか。あ 本当だ。監視官皆に支給される濃紺のそれから散らばる仄かな香りと昨夜の記憶。端末がわたしの香りを纏っているだろう人からの着信を告げる。

19.化粧
 

20.怒り
 

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