君の存在に捧ぐ 2


「大丈夫かっ!」


 傍にいた2、3人が慌てて駆け寄ってくる。


「ごめっ、ちょっと、器官に入った、だけ、だからっ」


 背中がぞわっとする。体が熱い。体育館の蒸し暑さもあるが、悪寒もすることから熱が出ているのがわかった。朝は熱無かったはずなのに。


「ヒロお前、酷い顔色だぞ。まだ病み上がり何だから、無理するな」


 小黒が背中を擦ってくれる。汗ばんだ手だったが、人の体温があると安心するのがわかった。


「心配っ、かけて、ごめ」

「喋らなくていいから」


 仁田がそう言って、水を渡してくれる。

 最近また学校を休んだ。
 波があるらしく、酷い時は一週間管に繋がれ学校に行けない事もある。

 今回もそれだった。

 喉の痛みと、夏の暑さもあり、食欲が一気に落ちた。
 同時に免疫力も下がったらしく、病巣が広がっていることがこの前の入院で明らかになったのだ。


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