永遠の挽歌 2
それから、寛が俺の家に遊びに来る回数は減った。
帰宅部の俺とは違って、部活で忙しい寛だから、遊べる時間など限られている。今まではその遊べる時間は、俺とか、バスケ部の男子と過ごすという選択肢しかなかったが、それに彼女と会うという項目が増えたようだった。
クラスに行けば会えるが、クラスで会うのと、2人で話すのは全然違う。
今までは出発時間が合えば一緒に行くというぐらいのものだったが、俺は図書館で勉強するというのを口実に、寛の部活の時間に合わせて家を出るようにした。
彼女でもない、ただの幼馴染が出来る距離といったら、これくらいしかなかった。
寛と会って話せば、半分は彼女の話になった。
彼女とどこへ行った。彼女がどこへ行きたいと言っている。
彼女と帰りはファミレスに行った、マックに行った。
他愛のない内容だが、聞くたびに彼女が羨ましくてたまらなかった。