同室者2
どうやら身支度が終わったらしい。
先ほどのぼさぼさ頭はキチンとワックスでセットされていて、眠そうな顔もいくらかすっきりした顔をしていた。
「さっきは悪い。俺、寝起き悪いんだ」
「大丈夫です」
「薫で良い。同室だから、敬語もなしで」
「分かった。俺も伊織で良い」
「伊織、朝ご飯食べたか?」
「まだ」
「食堂の使い方とかは説明されたか?」
「昨日疲れててすぐ寝たから、食堂の場所さえ把握してない」
夕食も食べ損ねた。これだけの設備の整った学校だから、食堂があるのは予想していたが、場所はわからない。
「今の時間だったら、そんなに混んでないはずだ。一緒に行かないか?」
「ああ、ありがとう」
薫にカードキーをとってくるように言われた為、自室からとってくる。
服装は寝間着のジャージのままで問題はないらしかった。