プロローグ




 初冬、11月30日深夜1時。
 水無瀬寛人永眠。享年18歳。
 
 京都某病院内にて、俺の短すぎる人生に幕を閉じた。









 ――はずだった。
 










 ここまでで終われば、なんて綺麗なラブストーリーって思うかもしれない。

 フィクションめいていて、あまりにも綺麗な幕引きで、その多勢の物語の中に埋もれてしまうかもしれない。


 俺だったら、ふーんで終わる戯曲の一つ。




 しかし、物語はここで終わらない。

 むしろ、今までのは長い前置きで、物語はここから始まる。



 これが本当の物語の幕開け。


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