秋の終わり




 あっという間に夏が終わり、秋の終盤。


 家族旅行が決行された。

 余命6ヶ月。
 6ヶ月目の日に、家族旅行をしようという風に父親が提案したのだ。



 家族旅行には、高城家も一緒に行く事になった。金曜の平日なのに、全員会社の有休をとってくれたらしい。



 場所は俺の念願だった京都。
 死ぬ前に、一度は金閣寺とか銀閣寺とか清水寺を真近で見てみたかったからだ。




 けど、この頃には俺の体力もだいぶ衰えていて、この冬は越せないなと漠然と理解していた。


←Top[0]
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -