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 ノボ(リさんがグル)シャン(する)話

※誰得/グルシャン=グルメシャンプーの略です。この時点で嫌な予感がした人は引き返すことを推奨します

「ノボリ、買ってきたよー」
がさがさと音を鳴らして、ビニール袋をリビングのテーブルに置く。
「これでよかったんだよね?一応メモ見ながら買ってきたけど」
「ええ、これで全てでございます。ありがとうございました」
「どういたしまして」
シャンプーボトルを袋から出しながら、ノボリから預かっていた財布を返す。
「ていうかこれぐらい自分で買ってくればいいのに」
「男のわたくしが女性物のシャンプーを買うわけにもいきませんでしょう」
「多分同居人の誰かのだと思われるだけだよ」
「ど、同居人などと…!」
「そこ照れるところじゃないから」
私が買ってきたシャンプーボトルをうっとり見つめたあと、ノボリはそそくさとワイングラスとお湯を用意し始めた。
若干うきうきとしているようにも見えるノボリを見つめながら、前から思っていた疑問を口にする。
「それにしても……よくそんな体に悪いことできるね?」
「慣れてしまえばたいしたことではございませんよ」
「そんなもんかねぇ」
どう見たっておいしくなさそうなのに、あまりにもノボリがおいしそうに飲むものだから、なんだか気になって、ほんの少しだけ指に出したものを舐めてみる。
「…まずい」
率直な感想を吐き出して、口を濯ぎにシンクへ向かう。そんな私の背中に、ノボリが声を出して笑った。


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ノボシャンとはじめて聞いたときにノボリさんがシャンプーする姿の略だと思ったのがすべての原因でした←
ノボリさんがシャンプー→ノボリさんとシャンプー→ノボリさんがグルシャンにまで進化していった私の思考まじカオス


2012/04/14 21:52
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