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白ひげ海賊団の船員達から『姐御』と呼ばれるようになったヤヒロは、幾日か過ぎた頃には『何でも屋の姐御』と呼ばれるようになっていた。

訓練の指導
船の修繕
食事の準備や手配
船医室の薬品管理

等々、様々な分野の仕事において、手伝って欲しいことを端的に話すと直ぐに理解して、ヤヒロは何でもやってくれる上に、仕事ぶりが早くて完璧に熟すのだ。

「暇だ。何か手伝うことは無いか?」

ある日、ナース婦長のエミリアにヤヒロが声を掛けたことから始まった。
それじゃあ――と、エミリアは簡単ではあるが手間が掛かって面倒な作業内容を説明して「こんな感じで頼めるかしら?」と、時間は掛かっても良いからと付け加えて頼んでみた。

「ん、わかった」

直ぐに理解して頷いたヤヒロは早速作業に取り掛かったのだが、エミリアの予想に反してあっという間に終わらせてしまった。しかも内容は完璧。
ヤヒロの仕事ぶりに驚嘆したエミリアは、医療関係の説明をしながら様々なことをやらせてみると、下手な新人ナースより医療知識を全く持たないヤヒロの方が卒無く何でもやってのけたのだ。
その話は忽ち船内に広がると、大工仕事、武器の修繕や管理、掃除に洗濯、料理の手伝い等、ありとあらゆる仕事がヤヒロの元に寄せられるようになった。

「これはこうで、こことこことここを確認して間違いが無ければサインして良いんだな?」
「あァ、頼めるかい?」
「了解」

仕事と言えば最も大変なのが取り纏め役であるマルコの書類仕事だ。誰もやりたがらない事務作業をマルコがたった一人で担っているのだ。
本来ならば船医としての仕事があるはずなのだが、この仕事に掛かり切りになるおかげで、船医としての仕事は緊急でない限り免除されている。しかし、抱えている仕事が誰よりも多いマルコは、少しでも手伝える担い手が欲しいと常々思っていた。
例の噂を聞いたマルコは、甲板で暇そうにしていたヤヒロに声を掛けて書類仕事をやってみないかと声を掛けた。

「文字がわかんねェんだけど」

ヤヒロの返事に目を丸くしたマルコは、ヤヒロが纏う衣服にある文字を見て「あァ」と納得した。

「簡単な確認作業だ。文字が読めなくても問題無ェ」
「そういうことならやるよ」

書類内容の確認個所だけを説明して処理の仕方を教えてやると、ヤヒロは「わかった」と直ぐに理解して作業へと取り掛かった。
これで手付かずだった別件の書類作業ができると仕事机に向かうマルコは、仕事をしながら時々ソファに座って作業をするヤヒロに視線を向ける。
鼻歌混じりに卒無く作業を進めている様子から特に問題も無さそうだ。

―― 何でも屋……か。

ヤヒロの鼻歌は聞いたことの無いメロディーばかりだが、何だか心地の良いものに感じる。
再び手元に視線を戻したマルコは、ヤヒロの鼻歌をBGMに仕事を続けた。





今夜は甲板で宴が催された。

何の宴なのかと聞いたのだが特に意味は無いそうで、自由に飲めや歌えやで楽しめということらしい。
好きな酒瓶を山のように抱えたヤヒロは、人の少ない船尾に赴いて一人酒を楽しむことにした。
大勢でゲラゲラ笑いながら飲むのは嫌いでは無いが、実はこうしてしっとりまったりと静かに飲む方が好きだったりする。

この船に来てかなりの時が経つ。色々なことがあったが基本的には何事も無く平和な日々が過ぎていく。勿論、海賊船らしく襲撃に遭うことも何度かあったが、ヤヒロにとっては大したことでは無かった。

「あ”ァ”っ!? 喧嘩を吹っ掛けておいて『すみませんでした』で済むとかマジで思ってんのか!? そのしょうも無い根性、叩き直してやらァ!!」

鉄パイプを片手にフルボッコした後、襲撃して来た海賊達を尽く海に蹴落としたのは通常運転。
相手が悪魔の実の能力者であったとしても全く怯むこと無く好戦的に且つ率先して叩きのめすのも通常運転。

しかし、どんなに狂暴で強かったとしても人を殺したりしたことは一度も無い。ヤヒロの中に『殺人』の文字が無いのは、元いた世界での感覚から当然といえば当然だろう(犯罪者になるつもりは無いらしい)。

海賊船に乗っていて、そんな甘いもので良いものかと思ったりすることは勿論あった。だが、今の所そういう場面に出くわすことも無い為、特に問題視していない。

何故なら、殺人云々以前に『生き地獄』によって戦意が削がれた海賊達は、青い顔をして土下座をしたり自ら海に飛び込んで逃げたりするからで……。
ヤヒロにとってこの世界での生活は何の苦にもなっていない。

「お、流れ星か」

流れ星なんてこの世界に来てから初めて見たなァと酒を呷りながら昔のことをふと思い出した。

ヤヒロは施設育ちだ。本当の両親の顔も名前も知らないで育った。
五歳のある日、子ができない夫婦との養子縁組で施設を出たのだが、それから一年が過ぎた頃、奇跡的に夫婦の間に待望の子供ができた。それによりヤヒロの立場は勿論居場所さえ無くなった。

片身の狭い思いをして過ごした幼少期は思い出したくも無い。
あんなに優しかった養父や養母は、突然に手の平を返して他人行儀となり、まるで奴隷に近い程の扱いを受けることさえあった程だ。

愛情に飢えて愛情が欲しいと思ったことはあったが、そんなものを赤の他人にくれてやる人なんて、そうはいない。ヤヒロが捻くれた不良になっても仕方が無いと言えるだろう。

十代の半ばになった頃、義弟と義妹があまりにもムカついたヤヒロは、彼らを殴り飛ばして家を出た。勿論、養父と養母はカンカンに怒ってヤヒロを勘当したのは当然だ。
帰る場所を無くしたヤヒロは、深夜に一人でフラフラと歩き続けて辿り着いた先は、不良が集まることで有名な公園だった。そこで出会ったのは、『夜叉鬼神』の五代目と、後に六代目となる二人の不良だった。

「こんな時間帯にガキが一人で何をうろついてやがんだ?」
「……五月蝿い。私がどこに行こうが勝手だろ」
「はっ! 生意気なガキだな」
「生意気なのはそっち」

普通、暴走族の出で立ちをした不良の男二人組に食ってかかるような物言いをする少女はいない。恐がる素振りすら無い。
顔を見合した二人は「ククッ!」と笑い出した。そして、太々しい表情を浮かべているヤヒロの頭に手を置いて「気に入った」と、五代目になる男が言った。

「行く所が無いのか? 仕方が無ェな。じゃあ、おれん所に来いよ。兄貴と二人暮らしで親はいねェから気楽にできるだろうしよ。あァ、女は不足してねェから襲うなんてことはねェから安心しろよ」
「……」

後に六代目となる男がヤヒロを自分の家に連れて帰ることにした。こうして暫くの間、ヤヒロはその家の世話になる。
六代目の兄というのは『夜叉鬼神』の初代頭を張った男で、事情を話せば「構わねェよ」とあっさりと受け入れてくれた。
小さな工場があって単車を取り扱う専門工場みたいなことをして生計を立てていた。来る人は殆ど不良染みた人ばかりだったが、真面な一般人も時々訪ねて来ることもあって印象に残っている。
ヤヒロの真紅のフォアを組み立ててくれたのも初代頭のこの人だ。
ヤヒロにとっては、五代目、六代目、そして、初代頭は恩人であり、親しき友で、そして、兄貴で、『家族』と初めて呼べる人達だった。

元気にしてっかなァ……。何だか恩を仇で返した気分になってきたな。
グビッと酒を呷ったヤヒロは、ふぅっと溜息混じりに視線を落とした。その時、ふと視界に人の影が入り込むのを見て顔を上げた。

「ゼハハハハッ! 鬼がこんなところで一人酒たァ湿気てやがんな!!」
「何だ、ティーチか」

ヤヒロの真正面に腰をどかっと下ろしたティーチは、普段見せない表情を浮かべていたヤヒロの顔を覗き込んでニヤリと笑みを浮かべた。

「案外、女らしい顔もできんじゃねェか」
「五月蝿ェな。私にだって色々あんだよ」
「そういう面で見つめられちゃあ手が出そうになるな」
「悪いが好みじゃねェ。こっちにだって選ぶ権利はある。それとも無理矢理手籠めにするか?」
「ゼハハハハッ! 無理矢理抱き込もうとしても逆に殺されかけるのが目に見えてんだ! おれはそんなバカじゃねェ! 1番隊隊長とガチで喧嘩して負けねェ女に勝てる見込みは端から無ェからな」
「今日はやけにご機嫌だな。何か良いことでもあったのか?」

酒瓶に口をつけながら冷めた目を向けるヤヒロに、より一層楽し気に笑ったティーチは酒を呷った。

「なァヤヒロ、もっと楽しい世界を見てみたいと思わねェか?」
「あ?」
「おれはお前を気に入ってんだ。見た目も中身も強さも何もかもなァ」
「……」
「ヤヒロ、でっけェ夢を、野望を持て! おれがそれを叶えてやろうじゃねェか!」

ティーチは両手を大きく広げて意気揚々と言い放った。眉を僅かにピクリと動かしたヤヒロは、ティーチから視線を外して考えた。
そもそもこの宴は一体何の宴だったのか。――そういえば、4番隊のサッチ達が何かを手に入れたような話を耳にしたなとヤヒロは思った。再び酒を飲もうとしてジョッキを傾けたが、ピタリと止めてティーチに視線を寄越した。

「ヤヒロ、おれはお前がこんなところで終わるような女じゃねェと思っている。どうだ? おれと一緒に来い。良い夢を、楽しい世界を、おれがお前に見せてやろうじゃねェか」

だから、おれと一緒に来い。
口にはしないが暗にそう言っているのだとヤヒロは理解した。

「つまり、この海賊団から『抜けろ』と言ってんだな?」

静かな声で問うと、ティーチはニヤリと笑みを浮かべた。

「私がティーチの仲間になれって?」
「ゼハハハハッ! あァ仲間だ! 何ならおれの女にしてやってもいいがな!」
「冗談。私は ”自分より弱い男に興味は無ェ” っていうタイプだ。わかるだろ?」

そんなことは決して無いのだが、ヤヒロのようなタイプの女は基本的に『そういう嗜好だ』と思われる節がある。
それはヤヒロのいた世界での話だが、この世界でもそうは変わらない。隊員達と話をしていて、そう言う風に捉えている者が多くいたからだ。

「そうだな。今は勝てねェだろうが……、それも直ぐに変わる」

ゼハハハと笑ったティーチは、腰を上げるとヤヒロの隣に移動して膝を折った。そして、ヤヒロの耳元に口を寄せて囁いた。

「おれは誰よりも強くなる。勿論、オヤジ……いや、白ひげよりもなァ」

自信が多分に含まれていて、どこか狡猾的で、しかし、何とも不快。
ヤヒロは思わず眉間に皺を寄せた。

『ゼハハハハッ! ヤヒロ!! このチェリーパイは美味ェな!!』

以前、暇を持て余して厨房にいた時、偶然に会ったティーチに頼まれてチェリーパイを作ったことがあった。
美味い美味いと頬を紅潮させて満足気に頬張るティーチを見たヤヒロは、見た目に反して可愛げがあるなと、決して ”悪い奴ではない” と思ったことがあった。
何度か二人だけで話をすることもあったが、気さくで気の良いおっさんだと感じていた。とても仲間を裏切るような男に見えなかったというのが正直な所だ。

しかし、今はどうだろう。

それまでのティーチの気の良い顔は消え失せて、己の野望を前面に狡猾な顔を出している。
きっと簡単に『裏切り』をやってのけるだろうと思わせる程に酷く歪んだ顔だ。更にギラギラとした眼差しは、本気でヤヒロを連れて行くのだと決めた男の目をしている。

「私が他の隊長連中に言うと思わないのか?」
「おれの目は確かだぜヤヒロ。てめェは頭もキレる。もしここでおれの野望を船の奴らにぶちまけたとしても、誰も信じねェってことぐらい理解しているはずだ。それぐらいにおれは上手くこの船に溶け込んでるってこともなァ」

ティーチと初めて会った時、警戒こそしたものの顔を合わせて話をする度に、本当にこいつは裏切るのか?と疑問に思った程、気の良い男だった。それから幾度か言葉を交わす機会がある内に、いつの間にか警戒心が解けて消えていたことをヤヒロも身を持って知っいる。
だから、周りの隊長達や隊員達もティーチのことは、古株でありとても気の良い奴として認識していることから裏切りを疑う余地等、皆無に等しい。

「お前の申し出に私が素直に『YES』と答えると思う根拠は何だ?」

何故、私を誘う?何を考えてる?理由を言えと、僅かに鋭さを滲ませたヤヒロの眼光に、俄に震えを覚えたティーチは、それでも笑みは崩さずに言った。
この船の ”誰かの命を奪われたくなければ” 協力しろ――と。

「……」

成程、そういうことかと、顔色一つ変えること無くヤヒロはティーチから視線を外して酒を呷った。
反応がいまいち薄いが、それでもティーチはやはり楽し気に酒を呷った。そして――

「ヤヒロ、今夜遅くにサッチから悪魔の実を奪え。おれは外で小船を用意して待っていてやる。どうだ?」

ティーチの提案に、これは妙だと思ったヤヒロは僅かに眉を顰めた。
自分が ”この世界にいること” で妙な『ズレ』が生じたのかもしれない。

私が悪魔の実を奪う?
殺すのか?
誰が誰を……?

ヤヒロは顔を俯かせて暫く沈黙した。ティーチは相変わらず笑みを浮かべていたが、眼光を鋭くしてヤヒロの様子を窺っている。

さァ答えろ。おれに付いて来い。てめェはこんな一つ処で留まるようなタマじゃあ無ェだろう?
口にはしないが、ティーチは何度もヤヒロに言い聞かせるように念じた。

『YES』と答えろ。もしそうじゃなけりゃあ、おれはお前を殺さなきゃならねェ。ヤヒロ、てめェの存在はこの世界において邪魔以外の何ものでもねェからな。

ヤヒロがこの世界の人間でないこと等、ティーチは知る由も無いのだが、どこか別次元の人間にしか思えてならなかった。
明確な証拠があるわけでは無い。ただ何となく感覚的な直感によるものだ。
『この世界において邪魔だ』とするヤヒロを仮にもし自分の手元に置いて、自分の為に存在せしめる者であるならば――利用しない手は無いと考えてヤヒロを誘った。

何せこの女は世界の大剣豪である鷹の目に『強さ』を認められ、世界最強の海賊と称される白ひげが初めて『娘』として迎え入れ、最も警戒心が強く頭のキレる不死鳥の信頼を短期間で勝ち得たのだ。

こんな奴は性別関係無くそうは存在し得ないだろう。故に、もし自分の右腕になるのなら、もし自分と共に行動をすると言うのなら、これ程に価値のある奴はいない。
それに――
決して人の下で収まる女では無い。
ヤヒロから感じるのは底知れぬ『大物』ぶり。『大器』だ。ヤヒロは恐らく頂点に君臨する『大器』を持った女だ。
『夢』や『野望』といった言葉をちらつかせ、本当のヤヒロを引っ張り出してやれば、こいつは船を降りるだろうとティーチは算段していた。

ヤヒロが徐に口角を上げてニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
実に悪ィ顔してやがる。こいつは世界で最も海賊らしい海賊かもしれねェなとティーチは笑った。

「断る」
「ッ!?」

なっ、何だと!?
目を丸くして固まるティーチに対してヤヒロは、悪い顔を消して満面の笑顔を浮かべた。

「悪いけどよ、夢とか、野望とか、私はそんなもん端から持ってねェんだよ。そんな奴がお前の側にいるなんて邪魔なだけだ。違うか?」
「……」
「私は別に何かが欲しいわけじゃ無い。呑気に酒でも飲んで気楽に笑って過ごせる日々があれば、それだけで良いと思ってる口だ」

くつくつと笑うヤヒロに、ティーチが眼光を鋭くして睨み付けた。それにヤヒロは小さくかぶりを振った。

「夢とか野望とか、それを持って必死に頑張る奴を否定してんじゃねェよ。そういう奴は嫌いじゃないし応援する。けど、私にはそういうのは柄じゃ無ェんだよ」
「じゃあ、てめェは何を望んでこの船に乗ってやがる? 何故この船に来た?」

敵意と警戒の色を滲ませる目を向けるティーチを尻目に、ヤヒロは何とも思わないのか酒を呷った。
こういう目を向けられることは今まで山程あったから慣れているのだ。

こいつは少し九代目に似てる。
夢とか野望を口にして意気揚々と宣う姿を見て、ヤヒロは思った。

「興味があったから。それじゃダメか?」

へへっ!と、どこかやんちゃな少年が浮かべるような笑みを浮かべてヤヒロは言った。黙って睨み付けるティーチは酒瓶に口をつけて一気に飲み干すと立ち上がった。

「ヤヒロ、おれァ容赦しねェからな」

ティーチはそれだけ言い残して去って行った。その背中を見送ったヤヒロは、今晩が "その時である" のだと確信した。
足元にはまだ開けていない酒瓶が何本かあったが、手にしている分だけを飲み干して早々に切り上げた。
甲板を見れば、宴は盛り上がりを見せてやいのやいのと楽し気だ。その中にティーチの姿もあって、いつも通りの気の良い奴に戻っていた。

未開封の酒瓶をその辺に置いて、ヤヒロは足早に船内に入ると自室へ戻った。

自分が作ったチェリーパイを頬ぼるティーチの顔を思い出すと胸が苦しくなった。ジワリと視界が歪むと同時に頬に熱いものが伝い落ちて行く。

ここには助けたいと思って来たんだ。誘ってくれる気持ちは有難かったけど目的が違うんだ。だから、ごめんなティーチ。

少なくとも家族だった。少しの間だけだったが、お互いに笑い合って話をしたその時の心情は『信頼』と『心地良さ』があって何の隔たりも無かった。
それはヤヒロの一方的な心情だったのかもしれないが、少なくとも自分自身の心が許していたことを鑑みれば、ティーチも家族だった。五代目や六代目、そして、初代頭に向ける心情を持ってティーチと接していたのだ。

裏切ることを予め知っていたにしても、それはやはり心が抉られるように痛かった。養父と養母が手の平を返したあの時と似た痛みに、ドアに背中を預けたヤヒロはズルズルと腰を落とした。そして、片手を胸に置いて、もう片方の手で目元を覆い、声を殺して泣いた。

ティーチ

〆栞
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