同じクラスの御幸くん。

同じクラスの御幸くんは、あまりクラスに馴染んでない…と思う。

馴染まなくてもいいと思っている…のかどうかはわからないが、自分のスタイルを貫けているところが私は素敵だと思う。何をしているのかと言えば、スコアブックを見たりとか、同じ野球部ので倉持くんと絡むか、伏せてるかな彼。そもそもこの青道に入った理由もスカウトが来たからという噂を聞いて、多分野球をしにだけ来ているというような人なのだろう。けれど、イケメンと呼ばれる部類の人だし、野球だって一年の頃からレギュラーでスタメン。更には頭だって良い。
そんな人が、同じクラス。
…興味が湧かないはずがなかった。

しかし、私と御幸くんなんてそんな関わりは一切なかった。…とも言えない。
ニ年になり初めの頃は、私が『ミユキ』と呼ばれていれば、御幸くんが振り返って。その時に、『ごめんね、私もミユキって呼ばれてるから…』と謝ったことだけだな。だが、それがきっかけでいろんな人が私を『ミユキ』と呼ぶようになった。そのいろんな人たち曰く、もしかしたら御幸くんが振り向いてくれるかもしれないじゃない!と言っていたが、それも数日だけだった。でも、クラスメイトや友人たちは、御幸くんを呼んでるみたいな感覚になるから、ミユキで呼ばせて〜!と。
そんなこんなで私は“ミユキ”と呼ばれている。


「ねえ、ミユキ」
「ん?どうしたの、有希子」
「今日、体育祭の種目決めだね?」


と満面の笑みを浮かべて言う有希子。
それもそのはず。有希子は陸上部で、国体選手にも選ばれるほどの実力者。体育祭なんて楽しみでしかたないはず。けれど私はそんなに好きじゃない。だって青道の体育祭ってやたらと種目が凝ってて苦手だ。


「体育祭嫌だな…」
「大丈夫だって!」
「…うん」


有希子は楽しそうに走る種目で何にしようかなと考えていたけれども、私は憂鬱だ。それでも、充実した高校生活が遅れているからとても満足している。そんな私の高校生活が変わろうとしているなんて思いもしなかったけれど。


同じクラスの御幸くん
((魅力的で、素敵な人で))
((今一番、――気になる人))


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