姫と呼ばれしヒト | ナノ
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 到着の時間




しばらく黒塗りの立派な車に揺られ、幾つかある草摩の私有地である森に入った。

その奥に建てられた家が、今、紫呉と由希が暮らしている所である。

そしてこれから夾、透くん、私が共に暮らす場所だ。
もっとも私は初めて来たんだけど。

「ふーやっと着いたー!早くみんなに会いたいなー。最近、学校も休んでたから透くんにも全然会えてないし……」

「ユキくん達が帰ってくるのはもう少し先だろうね。九恵はその間、荷物片付けて来なさいな」

二階の突き当たりに空き部屋あったと思うから。と続けた紫呉に「はーい!」と頷いて、首をかしげた。

「紫呉にぃはどこか行くの?」

「僕はこれから、嫌がるキョンキョン捕まえて、転入試験受けさせてくるさ」

「? そーいえば、そんな感じの事言ってたね慊人。うん、いってらっしゃーい」

そう言って手を振って見送る。因みに夾くんの居場所はどっかその辺で懲りずに修行してるでしょって言ってた。

なんで、修行してるのかは知らないけど。

「と、いけないいけない! 透くん達が帰る前に片付け終わらせておかないとね!」

そう言って気合いを入れた九恵は、重いキャリーケースを引いて、意気揚々とこれから我が家となる家の玄関を開けたのだった。






†あとがき†
ないネタを絞り出した結果、こんな短くて進展のない内容に……。

次は、透くんのたちが帰ってくる予定なので多少原作は進むかな……?うん、多少。
どういう展開に持っていくかも決まってないから次の更新も大分先かと思われます。
気長に待ってくれたら嬉しいなーっと思ってみたり( ̄▽ ̄;)


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