ばばっと玄関に置いてた靴を履いて、急いで転がるように外へ飛び出す。目指す場所は、あのアパート。


「うーん、だいぶ鈍ってるなぁ」


後ろを振り返って見る。……いない。ヤバいなー面倒なことにならなきゃいいんだけど。

……臨也さんを殴ってぶっ殺し……飛び出した私が悪いけどさ!ちょっとくらいいいよねー!うんオッケー☆


ぐだぐだ言い訳を頭ん中で言ってるうちに、池袋駅に着いたらしい。すごいよタマちゃん!やっぱり屋根は走るためにあるものよね!

さてさて、あの金髪のひとを捜しにいかなきゃ。誰か知り合いいないかな〜?と思っていた矢先、目と鼻の先で、赤いポストが転がってきた。おや…?


「タマ…?」

「あー……こんにちは?」

「何が……こんにちはだァアアアアア!?!!?!」


ちょっとちょっとヤバいってこのひとーーー!?!?いきなり初対面の人に、自販機投げるかよ!?


「あ、タマちゃん久しぶりだね」

「お、お久しぶりですううう!!」


久しぶりだねって言ってる暇があるなら止めてくださいそこのお兄さん!

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