お昼休みはウキウキウォッチング!というわけで昼休みなのです。わおわおパフパフー!なのです。
「こいつが帝人、俺の幼なじみ。こっちは杏里、俺の恋人だ!」
「えっ、え…?」
「あー、初めまして…?」
困惑するおかっぱ眼鏡っ子の杏里ちゃん……実は知ってます、はい。初めて学校に登校した日に職員室に案内さてくれたね!
私の顔を見て未だに驚いている黒髪の帝人くん……はい、彼もまた知ってます!池袋のどっかでぶつかって……いや、もっと前…?
思い出そうとすると頭痛が遮ってくる。うう、ムカつく奴だなあ!
「あのね正臣君、私……二人とも知ってる」
「え!?何かしたのかよ帝人!?」
「な、何もしてないよ!」
「杏里、ちゃんは職員室を案内してくれた。帝人君は…もっと前に知ってた気がするんだけど…ううーむ」
「もっと前?」
うああモヤモヤする!正臣君は「無理すんな」って言うけど、私はちょっと焦っているんだ。
もう記憶を無くしてから2週間近く。欠落した記憶は、初日と2日目以降から集められていない。
「思い出せないなら仕方ないですよ」
「帝人君……」
「てか、俺腹ペコ〜」
「腹ペコって死語じゃない?」
「な、に…!?」
ゆるゆる過ごす幼なじみコンビに、ふわふわした雰囲気の女の子を目の前に、私は少し冷静になった。
その女の子である杏里ちゃんは、私の視線に気づき、自然に微笑んだ。かわいいなあ。
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