「……きて、起きて!」
「んにゃ!?」
目が覚めた。目の前に知らない白衣を着た青年が居たので、とりあえず頭突き。
「〜〜〜ったあ!?いきなり何をするんだ!めちゃくちゃじんじん痛む…!」
「……あんた、誰だよ」
ベッドから降りて、警戒した猫のように目を細める。その様子に目の前の青年はへらへらと笑った。
「いやいや、そんなに警戒しなくたっていいのに。えーと、臨也の同級生の岸谷新羅だ」
「いざやって折原臨也?」
「そうそう、あのお腹真っ黒な、って危ないな!」
反射的に手が動いてしまった。岸谷さんの顔をつい、カッターで狙っちゃった☆
「……すいません、条件反射で動いてしまって」
「もう、危ないじゃないか…。そうそう、体調はどう?」
「……元気ですけど」
そう言うと岸谷さんはにやりと笑って「やっぱり……静雄と…興味深いな」とぶつぶつ呟き始めた。ドン引き。
「そうだ!是非とも今度解ぼ――ゴフヘッ!」
「うわぁ、痛そう」
何かを言おうとした岸谷さんに、ちょうどいいタイミングで影が伸びてきた。持ち主を見ると猫耳ヘルメットをかぶっていた。…可愛い!!
「わあ、可愛いヘルメットですね!」
『怪我はない?静雄を何故怒らせた?』
「元気ですよー。へーわさんは、ちょっと……ていうか、なんで私を拐った(さらった)んですか?」
「それはちょっと、君に興味があってね」
回復したマッドサイエンティスト(岸谷新羅)が私に話しかけてきた。キモい。
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