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「お前、スリザリンの後継者と一緒に居るのか?」
「お前の父親は闇の魔法使いを葬ったのに、息子のお前は闇の魔法使いになろうとしてる!」
と他寮からいじめられ、
「コプトリスクと一緒にいる資格は、お前にはない!」
「コプトリスク家の純血が、お前のせいで穢れる」
とスリザリン生からいじめられた。セージはほっとくのが1番と考えて、何も仕返しはしなかったが、僕はやられっぱなしなのが惨めで、何度か呪いをかけようとしたが、未熟な呪文は自分に跳ね返ってしまい医務室に運ばれることが数回あった。
セージは「僕のせいでごめんね」などと言うことは無かった。「君が僕と一緒に居ることを決めたんだ。嫌なら離れればいい」と言われたことはあった。セージは僕になんの未練もないんだ。そう思った。
そして、セージへのどうしようもない気持ちが募っていったが、僕はこの気持ちの理論がはっきりわかず、胸がズタズタになりながらクリスマス休暇に入った。
セージとクリスマスの挨拶をすると、お互いに家に帰った。
「おかえりなさい、アルバス」
母さんが僕をぎゅっと抱きしめた。生徒の迎えで、駅はごった返していた。
「学校はどう? お友達は出来た?」
みんな、いつもこれだ。そろそろ僕はうんざりして、何も言わなかった。
父さんが手を挙げて「ジェームズ」と呼びかけた。すると狂ったブラッジャーのように、兄さんが父さんに抱きついた。
ジェームズは僕の顔をみると、血相を変えて、両親に誰かが死んだことを急ぎで伝えるようにまくしたてた。
「こいつ! コプトリスクのやつと友達になったんだ! いつも一緒だ! スリザリンの! 秘密の部屋の後継者! スリザリンの! こいつはコプトリスクと一緒に何か企んでるんだよ!!」
父さんも母さんも、訳が分からないような顔をして、ジェームズをなだめた。
「ジェームズ、落ち着きなさい。コプトリスクがどんな子か知らないが、アルに友達が出来たのはいい事じゃないか。それに、秘密の部屋は父さんと母さんが暴いてしまった。もうあの部屋に秘密はないし、危険もない。」
「違うよ!! 父さんたちが見つけたヤツじゃない。別の秘密の部屋があるんだ!」
2人は驚いて顔を見合わせた。僕はそれ以上何か言って欲しくなくて、母さんの手を引っ張った。
「ジェームズ、どんな噂があるか知らないが、そんなのはデマだ。嘘だ。もうあの城に秘密の部屋は無いし、アルの友達だっていい子に違いない。さあ帰ろう。学校のことは家でゆっくり話そう」
父さんがなんとかジェームズを落ち着かせ、帰路についた。家に着くまでずっとジェームズは僕を睨んでいた。



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