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生涯の友になろうと決めた友達に裏切られ、絶望しながら日々を過ごしていた。
彼はグリフィンドールに入ったことを気にしていないようだったけれど、僕はまたひとつコンプレックスを増やした。
昼食を、件の友達、スコーピウスと一緒に取りながら話をする。
「スコーピウスのお父さんは、君がグリフィンドールに入ったことを、何か言ってる?」
「いや、特に何も言ってない」
「そうなんだ」
「それよりきいてくれ。マルフォイ家でグリフィンドールに入ったのは歴史上僕だけなんだ。これってすごいことだ……。僕は大人になったら自伝を書こうと思う」
「はは、前向きだね……僕もポッター家で唯一のスリザリンだよ……。自伝、一緒に出そうかな……」
「それより、アルバス、君はスリザリンの友達は出来たのか?」
「それ、わざわざきくの?出来たと思う?」
「思わない」
「君の方は?」
「ローズをどうやったらこっちに振り向かせられるのかばかり考えてそれどころじゃない」
「大変だね……」
母さんは約束通り、毎週手紙を書いてくれた。
スリザリンでも、僕のことを誇りに思うこと、僕の名前のセブルスの由来をしつこく語った。それに、ホラス=スラグホーンやレギュラス=ブラックといった、勇敢なスリザリン生の話もしてくれた。
だけど、ポッターなんだ。僕はポッターなんだ。
ポッター家の落ちこぼれ、アルバス=セブルス=ポッター!
しかし、グリフィンドールに入ったことで、スコーピウスの暗い噂は薄れた。そのことが僕は心のどこかで気に入らなかった。
結局2人とも、人間関係にはなんの変化もうまないまま一年が過ぎた。


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