そんな日々が当たり前になってきた頃、
その当たり前がなくなった日がきた。
「青峰、こんなところにいたのか」
「あ?赤司…」
その人は赤司征十郎。
1年ながら副部長を務めている凄い人だ。
そしてその後ろには緑間真太郎と紫原敦がいた。
2人は1年ながら一軍レギュラーで活躍しているやっぱり凄い人だ。
「青峰、最近見ないと思ったらこんな所で練習していたのか」
「ここは人がいねーからな。練習しやすい」
「そうだな。……ところで、そこにいる子は誰だい?」
「ああ、こいつはテツ!いつも一緒に練習してんだ」
「…どうも」
このとき、赤司君が僕を見つけられたことに何よりびっくりしたのを覚えている。
でも今なら"赤司君だから"のひとことで納得できてしまうけど。
「見たことない顔だな」
「ああ、テツは三軍だしな」
「赤ちん、もーいこーよ」
三軍という言葉を聞き、興味が失せたのか紫原はさっさと帰ろうとしているようだった。
しかし、赤司君は、
「いや、彼に興味がある」
「え?」
「もしかしたら僕らとは全く違う強さを持っているかもしれない」
そう。赤司君のこのひとことで、僕の世界は180度変わったのだ。