「青峰くん!大丈夫ですか?」
「んー?」
よかった。やっと起きた。
「お前は?」
「黒子テツヤです。青峰くん急に倒れるからびっくりしました」
「そういえばオバケは!?」
「は?お化けですか?」
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「あははははは!!影が薄すぎて誰にも気づかれなかったのか!」
「そんなに笑わないで下さい」
それから、まだ怯える青峰に事情を話したら思いっきり爆笑された。
いや、されている。現在進行形で。
「ていうか、何でオレの名前知ってるんだ?」
「君は有名な人ですから」
僕がどれだけ努力しても行けない場所にいる人。
いろんな人の憧れであり、誰よりもバスケを好きな人。
それが、僕の知っている青峰大輝という男だ。
「へー、じゃあお前の名前は?」
「え?僕3軍ですよ?」
「あ?そんなの関係ねーよ。バスケ好きに悪いやつはいない!オレの持論だ」
「ふふっ、変な持論ですね」
これが青峰大輝との出会いだ。
僕はこの変な持論のおかげで、また頑張ろうと思えたのだ。
これから毎日2人で練習するようになった。
僕は下手だけど、そんな僕とでも楽しそうに練習してくれる青峰くんを見て、僕はバスケをもっと好きになった。