刀装シリーズ | ナノ






粟田口ブラザーズと三日月と鶴丸




【ぶらざーずは見ていた】




「・・・」

水晶の向こう。その光景を見たまま固まった後藤に、横に座っていた厚は顔の手前でひらひらと手を振る。

「後藤、おーーい後藤・・・あー駄目だ。今の光景が衝撃的すぎて気を失ったか?」
「朝まで起きねーなぁ。風呂入ってねえが、寝かしておくか」
「おー、じゃあお兄ちゃんが布団に運んでやろう!」
「勢い余って・・・柱に頭ぶつけることないように」

仕方ないという反応をする厚に、悪ノリした薬研と鯰尾。骨喰は静かに注意を促すが、そこではないとハッと気づいた後藤は思った。

「き、気を失ってねーよ!鯰兄も骨兄もノルなよ!て、なんだ、あれ?!チビが、秋田がーーーっ!!?」




「あっちは賑やか〜まあ、本丸に来たばかりだからなぁ。部隊にも組まれていないし、見せたことあったけ?」

「今回が初めてじゃないんですか?」

「その内見慣れるばい!」

彼らの会話を少し離れたところから聞いていた乱はお茶を飲みながら言った。それに返答したのは茶菓子を摘む五虎退と博多だった。

「刀装くん達も頼もしいですから、大丈夫なんですけどね」

喧騒に耳を傾けながら、五虎退はにっこり笑う。








【じじーずも見ていた】



「はっはっはっ、あんなに身を寄せあってあいかわらず粟田口は仲が良い」

「じーさん、いつの間に短刀にえげつないやり方を教えてんだ」

「・・・?あれはえげつないか?複数相手にはあれくらいが丁度いいぞ?」

「(相手方に容赦なかったな)」

呆れ目で鶴丸と周りの刀装兵も胡乱な目で見ていたが、三日月だからまあいいかと思った。



15/12/31

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