本棚の奥に引っ張りこまれて辿り着いたのは、壁がうすピンクで埋められたとてもファンシーな部屋だった。天井のついたベッドには所々にフリルがついていて 僕はそこへ繋がれた。逃げない様にと手錠に鎖を巻きつけられてベッドヘッドへ括り付けられて。何度も藻掻いてみたけれど取れそうな雰囲気じゃない。食事は先生が運んできては食べさせてくれたけれど 僕はそれを頑なに拒んでいた。お腹が空いたって構わない。どうだっていい。早くここから出してほしい…!!それだけなのに。
先生は口を聞かない僕を見てニタニタ嬉しそうに笑うだけ。食べないなら食べないで点滴を刺されて…逃げられない僕はなすがまま。そんなある日のことだった。

「ぅう………」
(起きてからずっと身体が熱い…それに身体の奥がぞくぞくして ヘンな感覚だ、)
身体が重くて起き上がる気にもなれなかった。
(熱い。熱い熱い熱い…これはなんなの?零さん…)
暫くしていつも通り先生が部屋へやってくると、僕の異変に気付いて 両手を広げて声高らかに言ってのけた。
「あぁ…!!ついにヒートが来ましたか…!!待っていたんです、この日を!君の処女をぶち抜いて たぁっぷり孕ませてやれる日を…!!」

先生の言っている言葉の意味の半分は意味がわからなくて、だけどいつもと違う雰囲気だけはすぐにわかった。危ない、ってことも。本能として感じ取った。
それに先生からは嗅いだことのない いつも零さんから香るような匂いがプンプンしていた。零さんの匂いのほうが、大好きだけれど。先生が近付いて来る度に身体の熱が増して息が浅くなっていく。

「はぁ……はぁ……はぁ……こ、ないで…」
「ふうむ、そうは言っても君の膣は私を欲していますよ ほぉら匂いがこんなに甘い」
先生はそう言いながら僕のそばまでくると 僕の頬をべろりと舐め上げてみせた。
「ァッ…」
「ふふふ はははは やはり思った通り君は感度が良さそうだ。はやく愛し合いましょうねえ」
なにを、いってるの
わからない…

ぼんやりする頭でぼんやりと目の前を眺めるしか出来なかった。先生の手が僕の身体を弄って 僕の口からは変な声が漏れ続けて。気が付いたら体の奥に あったかい何かがか注ぎ込まれていたんだ。


「ふう……首を噛んでしまいたかったですが、今日は初日ですからねぇ。種付けセックスを教えこんで 孕ませてから考えますよ。恭くん ではまた」

(わからない…種付け?孕ませる?一体何を言ってるんだろう…)
相変わらず身体が重くて動かない。それに、触られ続けて疲れちゃったや。僕の瞼は自然に閉じていって 深い眠りへとついていく。

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