≫老け顔宗矩(18)と童顔従兄弟(26)
![]() ※まるっと会話文 ※その他短編のデフォルト名使用 ※一人称が一部「俺」になってます :柳生さん家の宗矩くん(老け顔) 「相変わらずの年齢詐欺だなお前」 「そうだねェ。そのせいっていうのもアレだけど、最近自分でも自分のこと『おじさん』て言う癖がついちゃってさァ」 「お前のそれはネタなのかただの自虐なのかどっちだ」 「んー…6:4てとこかなァ」 「意外と自虐比率でかいなオイ」 「まァ、言うほど気にしちゃいないよ。昔からこうだしねェ」 「……頭撫でてやろうか?」 「ん」 「(あ、撫でられたいんだ)」 :親戚の和秋おじさん(童顔) 「…………」 「……さっきのこと、まァだ気にしちゃってるのかい?」 「うるせぇ」 「親子に間違われることなんて今までに何度もあったじゃないよ、なァにを今更そんなに怒ってんの」 「俺の!知り合いだぞ!俺の歳も知ってる!俺と同年代の!!」 「だから今更でしょうって。普通思わないよ、童顔の和秋兄さんの従兄弟が、こォんな老け顔の高校生だなんてさァ」 「童顔言うな!!」 「はいはい」 :宗矩くんは来年大学生です 「宗矩、お前来年からこっち住みなんだよな?」 「ん、そうだよォ」 「おばさんからこっちでの保護者役頼まれてんだけどよ、下宿先とかもう決まってんの?まだなら早くしねぇと良いとこはさっさと埋まるぞ?」 「え?」 「え?」 「おじさん、てっきり和秋兄さんが面倒見てくれるもんだと思ってたんだけどなァ……違うの?」 「はぁ?俺ん家来んの?」 「駄目なら適当に探すけどさァ」 「……まぁ別にかまわねぇけどよ、うち狭いし、友達とか彼女とか連れ込めねぇよ?いいんかそんなんで」 「そこは寧ろ和秋兄さんが彼女連れ込むのに邪魔だから来るな、とか言う側じゃないのかねェ?」 「それは禁止事項です」 「……うん、なんかすまん」 :宗矩くんの私服の話 「お前、顔もだけど私服もおっさん臭いな。なんだそれ、どう見たって休日のリーマンじゃねぇか」 「しょうがないでしょうよォ、似合わないんだから。おじさんが今時の若者の流行りとか、罰ゲームにしたって笑えないレベルの代物が出来上がっちゃうよォ?」 「……お前制服のブレザーがスーツに見えるレベルだもんな」 「和秋兄さんはスーツを制服と間違われてたっけねェ」 「……今でも外回りの時とか街歩いてる高校生に『あの子かわいー、どこ校かな?』とか言われる。同僚と一緒でも」 「……あー、えぇと……どんまい」 :ある休日の話 「宗矩ー」 「んー?」 「今日の夕飯なにがいいよ」 「アレが食べたいなァ、蓮根の金平」 「主菜を言えよ」 「んー…お魚?」 「食材かよ!……あー、金平が付くなら和風だなぁ、じゃあ焼きか煮付け……焼きだな。西京焼き……は金平と一緒じゃ味が濃いから鯖でいいか。あ、豆腐の残り早く使わねぇと。じゃあ味噌汁……」 「(めっきり主婦だ)おつかい行く?」 「ん、なんか買うもんあんのか?」 「行くなら一緒に行きたいかなァ」 「……荷物持ちがいるほどの買い物じゃねぇぞ?」 「一緒に、が目的なんだって。お休みの日に一人家でお留守番って、なんか寂しいでしょ?」 「……あっそ」 :和秋兄さんはホラゲーがお好き 「……和秋兄さんさぁ、昔は怖がりだったのに、いつの間にかさくさくゲーム出来るくらいに克服しちゃってるよねェ」 「ちげぇわ。お前が平気なのに俺ばっかびびってんのがみっともねぇから、克服するためにゲーム始めたんだよ。したらハマったんだ」 「……へェ(なんか面白くないなァ)」 「……つーか、お前はいつまで俺に抱きついてんだよ。お前お化けとか平気なタイプだろうが」 「んー、まァそうなんだけど……嫌?」 「……別に嫌じゃねぇけど、邪魔はすんなよ。しねぇだろうけど」 「ん(随分信頼されてるんだねェ)」 :大人のたしなみ・嗜好品編 『クリア○サヒが♪家で冷えてる♪心うきうきワクワク〜♪』 「……和秋兄さんって煙草とか酒とかやらないよねェ」 「煙草は吸ってたことあるぞ。酒は付き合いで呑む方が多いし自分じゃそうそう呑もうと思わねぇな」 「あれ、そうだったっけ?吸ってるの見た覚えないなァ」 「お前の前じゃ吸ってねぇから当然だろうよ。ガキのいるとこで吸わねぇくらいのマナーは守るわ」 「……ひょっとして、俺がこっち来るから止めたとか言ったりする?」 「ちげぇわ。煙草代が勿体無くなっただけだわ」 「あらら、そりゃ残念」 :大人のたしなみ・夜のお供編 「……お前な、白昼堂々エロ本広げてんなよ。絵面が整いすぎててキメェわ」 「ひどいなァ、これ和秋兄さんの本なのに」 「はぁ?……俺こんなん買った覚えねぇぞ。どこで見付けた?」 「ベッド下。随分テンプレートな隠し方するもんだなァと思ってたんだけど」 「いや、マジで記憶ねぇんだけど。ストライクゾーンかすってもねぇし」 「和秋兄さん昔からお尻派だもんねェ、松木ミカちゃんとか槇村ちえりちゃんとかさァ」 「うっせぇぞ。つーか、欲しいならやるよそれ」 「えー…」 「……なに、お前好み変わったの?巨乳派だったじゃんよ、お前。柿原梨里ちゃんとか好きだったじゃん」 「……巨乳、っていうかねェ」 「うん?」 「顔が似てたんだよねェ、誰かさんに」 「……うん?」 :呼び方のお話 「和秋」 「しばくぞ」 「和秋ちゃん」 「歯ぁ食い縛れ」 「和秋さん」 「まぁ許す」 「……うーん、やっぱり『和秋兄さん』が一番しっくりくるかなァ。見た目とは合致しないんだけどさァ」 「後半は余計だが十年以上呼んでりゃそりゃそうだろうよ。つーか、なんだよいきなり?」 「んー…、なんていうのかなァ……実験みたいなもんかなァ」 「人を勝手に実験台にしてんじゃねぇよコラ」 「ねぇ」 「あん?」 「やっぱり呼び捨ては駄目かい?」 「傍目完璧に父親になるから却下」 「あ、そっち?」 :宗矩くんのおねだり 「たまには一緒に寝たいなァ」 「せめぇわ絶対どっちかがベッドから落ちる無茶言うな規格外の体格が」 「だよねェ」 「つーか、やむにやまれぬ事情で雑魚寝とかならともかく、野郎二人で一緒に寝るとか普通にキメェ」 「……だよねェ」 「………………」 「………………」 「…………布団、なら」 「ん?」 「……隣で布団並べて寝るだけ、なら、別に」 「……おじさん寝相悪いから、寝惚けてそっち行っちゃうかもなァ」 「来たら蹴り出すぞ」 「ひどいなァ」 ※追記やや下品なので注意 |