友情

46

事件が終わり月が変わって半月が過ぎた。

公園では木枯らしが吹く寒空の中にも関わらず元気にはしゃぐ子供達の声が聞こえる。




「死ねェ!チャイナァァ!!」
「お前が死ねヨ!地に還るヨロシ!」

亜麻色が一刀すると桃色が飛ぶ。桃色が鉛弾を飛ばすと亜麻色が弾く。

「元気にはしゃぎすぎだァァ!!クソガキどもォォォ!!!……ってあれ?これ前にも一度なかったか?」

パトカーのドアを壊す勢いで閉めた黒髪の男が叫んだ後、怪訝な顔をする。そこへバズーカの弾が撃ち込まれた。

「どわァァァ??!!」

間一髪避け、立っていた場所から白い煙が立ち上る。

「また邪魔しにきたのかィ。朝っぱらから落とし穴にハマった土方」
「総悟…あれ埋めておけと言っておいた筈だろうがァァァ!!!!」

青筋を立てる土方に沖田はバズーカを担ぎ「やれやれ」と肩を竦める。

「またよそ見アルカ?」

後ろからチャイナ服を着た少女が番傘を振り下ろしてきた。が、沖田は振り向きざまにそれを刀の峰で防ぐ。

「!」
「おっと、さすがに同じ手は食わねぇぜィ」

神楽と沖田は目を合わせニヤリと笑う。




「ぜってぇ負けねぇぜィ」
「絶対負けないアル」
















「なぁ…俺達って…」



――好敵手?友達?



「そんなのどーでも良いアル」







fin...






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