オレは放課後テニスコートに向かった。
目的は一つテニス部に入部する為だ。

『へぇー、此処が立海のテニスコートか』
テニスの強豪校なだけにテニスコートが沢山あった。


『にっしても、キャキャ煩いな馬鹿馬鹿しい』
オレが居る場所は丁度テニス部R陣を観察するのにいい場所だった。だか、女子共のキャキャと黄色い声援を送る声はこっちにまで届いた。

『さて、どうやってテニスコートに入ろうかな?あっ、いいこと思い付いた!』
オレはフェンスに手と足を引っ掻けてよじ登っていった。そして、天辺まで来てバランスを調えてからフェンスから飛び下りて地面に着地した。


『真田弦一郎出てこいっ!!!』
大きく息を吸い込んで叫んだせいか皆が一斉に驚いた顔でこっちを見た。


「むっ、貴様大声で叫ぶなどたるんどる!で用件はなんだ?」お前がな!おっさんのくせに生意気だゼ!


『テニス部に入部させろ!』


「……いいだろう。だが条件がある」
物分かりが悪いおっさんがいいって言ってくれた。
これは何か裏があるのか?


『なんだ?早く言えよ!』


「俺と試合をして勝ったら入部を認めよう、負けたらもうテニス部に入部するなんて一切言うな!」
ふーん、それってオレにぜひ入って下さいって言ってるようなもんじゃないか!

この試合は絶対勝てる。オレは真田に一回も負けたことがないから勝てるに決まってるそれに真田のプレイスタイルなと全て知ってるオレに負けはないんだ!
勝てなかったならそれはオレの力不足なんだ。
勝つか負けるかは全て自分次第。


『分かった。その条件OKしたゼ』


「そうだ貴様が俺に勝てたら即レギュラー入りさせようじゃないか」
真田め。このオレ様を嘗めると怖いめに遭うゼ!


『それ、本当だよね。負けて取り消しとかなしな』


―――――――


5−4でオレが勝っていたが真田に1点とられてしまって同点になった。



『ハァハァハァ』

パンッ


あと少しだ…。



パンッ



よし、これが決まれば………。














オレが真田のコートのラインギリギリの所にボールを打った。


「ゲームセットウォンバイ小野槇7ー5」
と審判の平部員の人が言った。

『…ヤッター♪勝ったんだ……。約束通りレギュラー入りさせてもらうよ』
結構ギリギリだったかも。やっぱりもう少し練習しとこ。いつか真田に負けちゃうかもしれないしな。



「仕方あるまい約束だからな」真田が観念したかのように言った。


「弦一郎こいつは、誰だ?」
糸目の柳蓮二が真田に聞いてきた。
幸村が参謀って言ってたのはこいつか。
いつかは忘れたが幸村が真田、柳そして幸村の三人で撮った写真を送ってきた。


『初めまして今日転校してきた。小野槇琉火だ!以後ヨロシク♪』


「柳蓮二だよろしく頼む」
柳が手を差し出したので握手をする。
柳とは仲良くなれそうだな。



「蓮二…。今日からこいつはテニス部のレギュラーだ」


「そうか、で弦一郎地区大会のオーダーはどうするんだ?」
驚きもせず真田に地区大会のオーダーをどうするか聞いてるよ。冷静だなこいつ。


「もう一回決め直す!とにかくレギュラーを集めろミーティングだ」
少し怒った様子だった。きっとオレに負けたのが悔しかったのかな。

―――――――――― 
部室

真田、柳に部室に案内された。部室も広くって四天宝寺の方と比べ物にならなかった。


『小野槇琉火だ。今日からテニス部のレギュラーとなったゼ。以後ヨロシク(天使の微笑み)』
とにっこりスマイルで言ってやった。だって最初は肝心だからね。



「「「「//////」」」」
何でみんな顔が真っ赤なんだ?どおでもいいけど。



「お前は今朝の!?」
オレが自己紹介をしたらジャッカルがやって来た。



『よう!ジャッカル!これからよろしく頼むゼ!』
ビシッとVサインを前に付きだしてニカッと笑った。



「ジャッカルこいつ誰だよ。しかも、レギュラーって!?」
赤い髪が特徴の丸井ブン太がジャッカルにオレの事を尋ねた。つか、レギュラーの事驚いてるみたいだな。当たり前か、突然現れた見ず知らずの人間が突然レギュラーになりましたなんて言われて驚かないわけないか。


「あなたは、今日転校してきた小野槇さんですね。私は柳生比呂士です」



「柳生こいつと知り合いナリ?」
と銀髪の仁王雅治という男が言った。確かこいつって詐欺師って言われてるんだっけ?うろ覚えだからあんまり覚えてないや。


「私のクラスに転校して来たんです」
柳生って仁王と仲がいいのかな?どう見ても不釣り合いだろ。
『そう、オレは今日転校してきたんだ』



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