病院
『ハァ、此処が幸村の病室か……』
ドアをノックして中に入った。中にはみんな居て入り口を塞いでいる真田がいた。真田は鋭い目付きでこちらを睨んでいた。ので一度ドアを閉めてしまった。
「おい、何をやっている?早く入らんか!」
ドアの前で固まっていたオレを中に入るように言った。
『はいはい、入りますよ。……っ!』
中に入ったはいいがいざ幸村を見ると固まってしまった。
オレには幸村は衝撃的だった
「フフフッ…。久し振りだね琉火。君に最後にあったのは何時だったかな(黒笑」
と真っ黒いオーラを全開にして幸村が言ってきた。なんだよ、あれオレへの当て付けかよ!
『2年前位じゃない?』
とは少し振るえていた。
まだ、あの時感じた悪寒が体に残っていた。
「小野槇……。俺が居ないぶんちゃんとテニスやってね………。もしも、大会で負けたら全部君の責任だからね♪」
幸村は楽しそうだった。でも、それは外面だけたから内面ではきっとあの時の事を思い出してるのかも。
『ハァァァァァァァァっ!ふざけるな誰が責任何てとるか!』オレのバカでかい叫び声が響いていた。
ここが病院だということを忘れてしまっていた。
「フフフフフフフッ
イヤなら、勝てばいいだろ(黒笑」
笑顔で言ったよこいつ!
『………は、はい分かりました』
幸村の真っ黒オーラに耐えられなくってはいって言ってしまった。ああ、どうしよ。マジ取り返しがつかないことしちゃったよ。まあ、勝てばいいんだけどね。
赤也とブン太が珍しい物でも見たような顔でオレの事を見ていたがそれはガン無視で真田に試合に出れるか尋ねた。
『真田。オレって試合出れるのか?』
「一応、S2に入れておいた」真田がオレのオーダーを言った。
にしても、あの真田がそこまでしてくれるとは思いもしなかった。
『気が利くね、真田はありがとう☆ミ』
「む、小野槇がそんな事を言うとわな」
真田があり得ないものを見るような眼差しでこっちを見てきた。
「明日が雨になる確率98%だ」柳は明日の天気が雨になるって宣言した。
98%ってほぼ確定じゃん。
『酷いな二人とも、オレだって人間だゼ』
一応オレも人間だ。人間の情くらいはあるつもりだ。
「小野槇先輩は、普段からそんなこと言わないッス」
赤也に完全に否定されてちょっとショックだった。
「赤也の言う通りナリ」
仁王が口を挟んできた。
『アァーン、何ぁだと詐欺師のくせに!』
どこぞのナルシーキングの口調で言ってしまった。
やべ、ナルシーになる。
そんなこんなで今日はお開きになって、柳の言った通り次の日には雨が降ってた。
柳が言ったことは本当に実現するのかって思った1日だった。
2009年5月31日
2011年2月8日修正
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