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  ・これもゲームだろ?(十文字アタリ)


夜。
他の皆もだんだんと部屋に戻っていき、寝る準備をしている時間だ。

「お!丁度いいところにナナシ!」


私は自室に入って寝ようとしたのだが、アタリに呼び止められて、振り向いた。


「お、どうしたの?アタリ」

「今日俺の部屋に来てゲーム一緒にやろうぜ?なんか眠れる気がしねーんだよなぁ」

「…別にいいけど、、でも夜更かしは良くないから眠くなったらくずに部屋に帰るからね」


まあ、1時間、2時間くらいならしても大丈夫だよね。
ゲーム大好きだから私自身もやりたいもん


「おう!ありがとな!」


アタリは眩しい笑顔を向けて一緒にアタリの部屋に向かった。


「まずはこのゲームやろうぜ!」
「オッケー!」


アタリが取り出したのは二人対戦の格闘ゲーム。私はあまりゲームは苦手ではなかったので正直負ける気がしなかった
格闘ゲームはあんまりやらないけど、なんだか楽しそうだな


「これで負けた方が勝った人の言う事一つ聞く、でいいだろ?」
「えーなんか嫌な予感しかしない…」


さっき、負ける気はしない、と言ったが相手はアタリだ。
どうなるかは分からない。
負けたら条件付きの罰ゲームって…なんだかリスクがあるなぁ


「安心しろ!これもまたゲームだからな!」
「まあ、それもそうか」


アタリの言葉に踊らされてこうしてバトルが始まった

部屋にはカチカチとコントローラの音、そしてゲームの音、などの音しかない。まさに真剣勝負だった


「うわっ!ヤバっ!」
「よしっ!イイ感じ!」


よしっ、アタリの体制を崩した!
このままだと勝てるぞ…!


「…と、みせかけて必殺技!」
「うわっ!!…でも大丈夫!HP全部回復!」


一瞬瀕死になったのだが、残しておいたスキルでなんとか一命を取り留める。


「ふっふっふ…甘いな!連打攻撃だ!」
「うわー!!あー負けたぁー」


ふいをつかれて負けてしまった…負けて凄く悔しい
やっぱりアタリはゲーム上手いな…


「あー、そういえば負けた人が勝った人の言う事を聞くんだっけな?」
「あ、そういえばそうだった」


そういえばそういうルールだったなぁ、とぼんやりと思い出す。


「んじゃあ、ナナシ、俺のベットに寝転べ」

「うん、分かった」


素直に言われた通りに寝転んだのだがなんでベットになんか寝転ぶのだろうか。
このときは眠気で警戒心をどっかに置いてきたのだろう

するとアタリは私に近づいてきてアタリは私に倒れた
なぜか私はアタリに押し倒されたかたちになってしまった


アタリの顔がいつもより大人ぽくって、顔が近いから何故かドキドキしてしまう。


「あ、アタリ…?」
「…本当にお前って警戒心ないな…」

「んんっ…?!」


急にキスをしてきた
するといきなり私の口内に舌をねじ込んで来た
びっくりしてもがくが、一向にもアタリは私の上から退こうとしない。


「んっ…ふぁっ」


いくら口を離そうとしてもなかなか離れない
アタリのキスが上手すぎて腰が砕けそうになる

チュッともの惜しそうにアタリは唇をはなした


「アタリ…なんで…!」

「なんでって、これもゲームだろ?ルールなんだから従わねーとな?従わないやつにはお仕置きが必要だな?」


なんだか、この時のアタリはとても怖かったのを今でも覚えてる。

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