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  ・方程式じゃ表せない(テスラ)


今日はナナシとテスラはお出かけをする日だ


お出かけだから張り切ってオシャレしないとね、とナナシは自分なりのオシャレをした
きっとテスラは私よりも可愛い服で来るんだろうな


そうナナシは思いつつソファーでテスラを待った


「おっ、ナナシ可愛いカッコしてるな」


待っているとアタリとサーティーンが来た



「ありがとアタリ」

「どっか行くのか?」


と、サーティーンはナナシに聞いてきた


「まあね、テスラとお出かけなんだ」


「うわぁーテスラ羨ましいぜ、後で俺ともデートしてくれよ」


サーティーン…デートって…付き合ってもないのに、と、ナナシは言おうとしたが、その言葉は心にしまっておくことにした


「お出かけとかそういうくらいなら大丈夫だけど」

「ナナシー!お待たせ!」


ナナシがアタリとサーティーンと話しているとテスラが来た


「全然大丈夫だ…よ」


ナナシは驚いた

テスラはてっきり女の子用の服を来てくるとナナシは思っていた


だが違かった。

一言でいうとかっこいい


そして凄く似合っている服をテスラは着ていた

テスラは髪の毛をちょこんと縛っていた。
うん、可愛いよりもイケメンという言葉のほうが似合ってるほどだ


「俺ら邪魔みたいだから失礼するぜ」


「えぇー」


アタリはサーティーンを引きずりながらどこかへ消えていった


「どう?似合う?」


「う、うん似合ってる」


「ナナシこそ可愛いね、ボク、見た瞬間ドキッとしたよ」


えへへ…とそう照れながらテスラは言った


なぜそんなに簡単に言えるのだろうか

そう言われると私の心臓が持たない…と、ナナシは心臓をバクバクさせていた


「じゃ、行こ」


テスラはナナシの手を引っ張ってドアを開けて外へ出た

いつもとは違うテスラにとてもドキドキをしている



「…ねえ、今日ってどこに行くの?」



実はまだナナシはどこに行くか教えて貰ってなかった。


つい三日前、突然テスラにボクと一緒にお出かけしよっ、と、可愛くねだられてOKしただけであったのだ


「ふふ~ん、ひ・み・つ」

と、可愛く言われた


ナナシはそれ以上聞こうとはせず、取り敢えずテスラに手を繋がれながら後を付いて行った


移動中はいろんなことを話した

そしてナナシたちはすぐ近くにある電車へ乗り、そして目的地につき、おりた
そしてそこから10分歩くとテスラは立ち止まった



「ついたよ」


「え、ここ?」

「うん、…もしかして嫌だ?」


「えっ、そんなことないよ!むしろその逆!」


その場所とは凄く大っきい水族館だった

たまたまこの日は平日であり、休日とは違って人が少ないが、それでも人は多い


「ボク、一回でもいいから好きな人と水族館デートしたかったんだよね~」

「え?」


テスラの声が周りの人たちの声にかき消されてナナシはその言葉を聞くことが出来なかった


「んーやっぱりなんでもなーい」


ナナシは首を傾げてテスラと手を繋ぎながら水族館に入り、チケットを買って館内に入った


「わぁー…!みてみてテスラ!」


ナナシは見た事のない魚を見て小さい子みたくさわぐ
その様子を見ていたテスラは一緒にナナシと楽しんだ


水族館はとても広くてそして綺麗で、まるで夢の世界のようだった


「ねえねえみてみてテスラ!このクラゲたちライトに当たっててすごく綺麗!」


ナナシが指さしたのは色とりどりのライトにあたりながら泳ぐクラゲたち


「わぁー…ホントだ…」


と、テスラも感心の声を上げる


「まあ、ナナシには劣るけどね、いや、ナナシは綺麗という言葉よりも可愛いって言う言葉の方があってるかも」


「えっ、私クラゲほどでもないしそれにそこまで可愛く無いと思うんだけど…というかテスラの方が可愛いよ」

「む~なにそれ…」


テスラは拗ねたのか頬を膨らませた

ナナシはその頬を指で突っついた


「言っておくけどボク、男なんだからね!」

「え、でもバトルのときは女の子をいじめちゃだーめとか言ってるし可愛いじゃん!」


「そんなの言われても全然嬉しくない!」

「えぇ~」


そして時間が過ぎて、そろそろお腹が空いてきた二人は館内にあるレストランで食べることにした


「ここに座ってちょっとまっててね」


ナナシは素直にテスラに言われた通り、そこに座って、行ってしまったテスラを待った


…まってもなかなかこない…もうメニュー頼んじゃおうかな
そうナナシは思っていたら


「お姉さん一人?どうせなら俺たちと一緒に食べようよ」


と、男3人組がナナシに話しかけてきた


「え、えーと、私一人じゃなくて友人がいるんで…」

「別にいーじゃんいーじゃん」


(ひいぃぃ!!ナンパ怖い!)


そうナナシは怯えていると


「ちょっと…何やってんの」


その男達の後ろからなじみのある声が聞こえた


(この声はテスラだ!)


「あ?なんだよこのガキ」

「ボクこの人の彼氏なんだけど」


ナナシはその言葉に驚いて固まった


「彼氏だからどうしたっていうんだよ、このお姉さんを守れねーようなひょろひょろやろうのガキは資格ねぇだろうが」


「え?ボクがひょろひょろ?ガキ?冗談よしておきなよ、お前らの方がそうなんじゃないの?」


「っ…!!テメェ…ふざけんな!!」

「かかってきなよ」


そうテスラは煽ると3人組はテスラに飛びかかった

(テスラがやられちゃう…!!)


そう思っていた、
だがテスラは余裕そうにその3人組の攻撃を綺麗に交わした


「うっわ~殴り掛かろうということしか出来ないのー?ホント、お前らバカかよ」


(て、テスラの口調が悪い…でもこれが本心なのかも)


そんなことをやっているとナナシたちの周りがざわめき始めた


「ちっ、ガキが!」


そう言い残し、男達は逃げた


「テスラ、ありがとう…」

「こんなの当たり前だしね」

「あの…彼氏ってなんですか…?」


「んー?別にぃ~?」


そうナナシは聞くとテスラはとぼけた


「くっ…気になる…!でもいいか、テスラってあんなに避けることとか出来たんだね」


「けど避けることしか出来ないけどね、いつも工作アームズにたよってるし。でも多分避けることくらいナナシにも軽々と出来ると思うけど?」


「え?どうして?」


「だってボクらバトルアリーナで闘ってんじゃん」


なるほど…と、ナナシも納得した


「じゃ、メニュー見よ」


そしてナナシとテスラは席に座ってメニューに目を通して気になったものを頼んでそれを食べた


そして食べ終わったあと、ナナシたちは魚たちと触れ合ったり、イベントに参加したりしてあっという間に時間は過ぎていった


「あー楽しかったなぁ…」

「お土産買いに行こうよ」


と、テスラに提案をされた


「いいね!そうしよう!」


ナナシは納得してお土産広場へ行った


「どれにしようかな~」

(うぅ…迷う、このクッキーもペンギンの形してて可愛いし、こっちも可愛いクッキー、うーん、クッキーじゃなくてぬいぐるみとかの方がいいのかなぁ?)


「ねえねえナナシみてみて!」


テスラに呼ばれてナナシはテスラがいる所へと行った


「なーに?テスラ」

「これ、」

テスラが指さしたのはペアルックのブレスレット。

そのブレスレットは綺麗で傾けるたびに光の反射で違う色になる。そして宝石みたいだ


「わぁ~綺麗…」


「実はさ、あの時ボクトイレ行ってたんだけど、そのかえりにこのブレスレットが目に止まっちゃって遅くなっちゃったんだよねー、ナナシ、怖い思いさせてごめんね」

「えっ、謝らないでよ!あんな事になっちゃったのは注意不足の私のせいだし」


「ありがと、でさ、このブレスレット買おうよ」

「良いけど…」


ふと目を逸らしたらそのブレスレットの上ある「カップルにオススメ!」という文字にナナシは目に入ってしまった


「わ、私たち付き合ってもないただの友達だし、それにこんなに可愛いテスラにはなんかもったいないというか…」

(いまのテスラは可愛いよりかっこいいだけど)


その言葉を聞いてテスラは何でそうなるんだって顔になったけど、テスラは「カップルにオススメ!」という文字を見て察した


「ただの友達とか酷すぎでしょ…鈍感なの?それとも馬鹿なの?」

「なんでそうなるの…?」

「うーん、それは後でいうからいいや、ここじゃあまりムードが良くない」


と、いうことでこのお話はお流れとなった

こうしてナナシとテスラは皆のためのお土産を買って館内から出た


「…ねえ、ナナシ聞いてくれる?」

「ん?何?」

「ボク、キミのこと、好きなんだ」


「…え?」


(え、テスラに告白?え?嘘?ウソ?!)


「じょ、冗談では、、」

「冗談じゃないよ、嫌だったらボクのこと突き飛ばしていいよ」


するといきなりテスラはナナシの顎をつかんで上に持ち上げて顔を近づけた


ナナシはキスされるー…そう思って目をつぶった
だが、唇にその感覚は全くない


ナナシはゆっくりと目を開けるとテスラは顔を真っ赤にしていた

テスラはナナシから少し距離を置いた


「…テスラ?」

「な、なんで突き飛ばさなかったの?!」

「なんだろ、嫌じゃないからかな?」


「そ、それってどういうこと?」


「私、テスラの事好きなのかな?」


「ん?」


どういう事なのかという顔をテスラはする


「…正直いうと今日、私テスラにドキドキしていたんだよね、それに普段だってそう、テスラの笑顔が好きだったの。…見てるだけでキュンって心が苦しくなるんだ」


「っ…!!」


「だからね、さっききづいたんだ。私テスラの事好きなんだって」


それをナナシが言ったらテスラはナナシに短いキスを落とした


「…それ、ボクだけにしか言わないでよね」

テスラは顔を真っ赤にして背を向けた


キスされた、それを実感するのに時間がかかってナナシはようやく顔を真っ赤にした


「ほら、さっさと帰るよ」


ナナシはテスラに手を引っ張られながら帰った


「こんなの方程式じゃ表せないよ…」

と、テスラはそう小さく呟いた

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