Long story


Top  newinfomainclap*res




7

 世の中第一印象が全てだ。
 人は見た目じゃないなんて、そんなことは戯言に過ぎない。
 人は見た目だ。
 どんな人間でも、初対面ではまず見た目から相手のことを想像するだろう。
 性格なんて後付けだ。
 世の中、見た目ですべてが決まるのだ。


Side Taisei


 部屋の中に気配を感じる。殺気とは少し違うが、攻撃的な気配だ。
 要のものではない。まず御馴染みの煙草の臭いがしないし、煙草を吸っていなかったとしてもこんなに攻撃的な気配を漂わせたりしない。
 つまり部屋の中に知らない奴がいる。そういうことだ。
 まぁ、もともと鍵なんてかかっていないから誰でも入れるし、この部屋には珍しいものが沢山置いてあるから盗みに入るには絶好の場所であるとも思う。しかし、この気配は盗みを働きにきたというものとは違う。攻撃的な気配は明らかに目の前の入口に向けられている。
 それが示すことはひとつ。次に入ってくるだろうこの部屋の住人――つまり俺か要を狙っているということだ。
 普通に考えると要である可能性の方が高いが、俺もこの前35棟のボス的なやつ殴っちゃったし、可能性がないとも言えない。いや、でもその後で要が35棟を丸ごと粉砕したらしいから、やっぱり要だろうか。
 俺がいくら考えたところで答えは出ないわけだが。狙われているのがどちらかなんて、そんなことは正直どうだっていい。
 要が帰ってくるのを待つか否か。問題はそこだ。
 すぐに帰ってくるというならば、待って要に任せればいいのだが。これが分からないから面倒くさい。これで待つと決めて1時間以上待たされることになるのは御免だ。さっさと部屋に入って休みたいんだ、俺は。…となると、やっぱり入るしかないか。
 ただ、それもそれで面倒臭い。中の奴が何を思って潜んでいるのか皆目見当もつかないが、要がいればちゃちゃっとどうにかしてくれる(どうにかさせる)ところ、自分で入って自分で片を付けるということがもう面倒臭い。もしなんかすっげぇ武器とか持ってて、俺に対処できなかったりしたらどうするんだ。
 いや待て。…牢獄に武器なんてあっちゃだめだろ。あるわけないだろ。

 よし、入ろう。


 俺はようやく部屋の扉に手を掛けた。


**


「お手並みはいけ―――ん!!」

 扉を開けた瞬間、叫び声と共に目の前に足が飛んできた。

「うわ!」

 一体どこから助走をつけたらそんなスピードで飛べるのだというくらいのスピードで突っ込んできたので思わず驚きを隠せなかった。しかし、驚きもさることながら飛んで来た足の足首を掴んで地面に叩き付け、うつ伏せになっているところにのしかかり首を抑えつけてやると、両手両足をバタバタさせてもがき始めた。

「違う!全然話と違うじゃん馬鹿野郎!!」
「ああ?」
「うわああっ、調子に乗りましたごめんなさい許して!」

 一体どこから調子に乗っていたのか分からないし、許しを乞うなら最初からするな。
 首を押さえつける力を強めると、苦しそうな声が漏れた。

「誰だてめぇ」
「67棟2076号室、囚人番号443番、北山捷と申します。基本的に捷って呼ばれてるんで、呼ぶことがあればそう呼んでください」

 別に棟や部屋番号まで聞いてないけど。囚人番号もあんまりどうでもいいし。
 背格好からして大体17、18歳くらいだろうか。

「何でこの部屋にいた」
「要の新しい玩具の力量を試すのが俺の毎回の仕事だからです」
「……要の知り合いなのか」
「一応、友人です」

 あいつ、本当に友達いたのか。
 よかった…って、何で俺があいつの交友関係の心配しなきゃいけねーんだよ。
 いやでも、ちょっと可哀想だったから、やっぱりよかった。


「そこに正座しろ」

 要の友人ということならば、ここまで徹底的に押さえつける必要もないだろう。もしまたかかって来たら返り討ちしてやればいいし。そう思って手を離して上から退くと、北山捷と名乗った男――本人の希望どおり捷と呼ぶことにしよう――は案外素直に部屋の隅に正座した。



「本当に、まことに申し訳ありませんでした」

 そして意外に礼儀正しい。いや、不法侵入の時点で礼儀もくそもないが、それなりに悪いことをしたという気はあるらしい。ただ、土下座までしなくてもいいと思うが。

「もういい。そんなことより、話と違うってのはどういうことだ」

 聞くところによると、俺の力量(襲ってきたということは身体能力だろうか)を図るためにきたということだから、話と違うと言うのも俺のことに違いない。一体誰から、俺についてどんな情報を仕入れてきたのだ。

「言ってもいいんです?」
「ああ。あと、敬語じゃなくていい」
「でも年上ですよ、多分。あ、ちなみに俺は17歳です」

 やはり変なところで律儀だ。とても不法侵入して住人を襲うようには見えない。

「俺は21だが…、別にいい」

 こんなところで敬語を使われても、堅苦しいだけだ。


「ええ!?21歳!?」


 何だ、その宇宙人でも見つけたような顔は。
 俺が21歳に見えないってことか。そういうことかこの野郎。

「なんだよ」
「全然話と違うじゃん!なんだよあの馬鹿!」

 そう言いながら頭を抱える姿は、一体何に落胆しているかさっぱり分からない。
 さっぱり分からくて苛々したので、思い切り睨み付けた。

「何が違うのか最初から説明しろ」
「あ、はい。…じゃあ、お言葉に甘えて敬語は外させてもらいます」

  といいつつ敬語だが、気付いているのだろうか。
 
「まず、俺に情報を流したのは紛れもなく要で、その内容はええと…2052番さんが…」
「大晟でいい」
「た…大晟さんが、いかに美人でえろくてマゾ気質かということについてが基本的な話の大部分を占めてる。あと、必死に耐えながら泣いてるところが可愛いとか、おねだりがどうとか……」
「ほう」
 
 俺の知らないところで随分と人のことを好き勝手に言っているようだ。映像が流出していなくても、それは約束違反じゃないのか。

 まあいい。
 あの馬鹿、後で一発とは言わず殴ってやらないとけいけない。

「だから俺はてっきり、なんかこうもっと、なよっとしててか弱い感じの想像をしてたんだ。でも、実際は超絶美人ってこと以外全く合致してなくて話が違うと」
「なるほど」

 一体どういう話し方をしたのか分からないが、多分ろくでもない話し方をしたのだろう。
 少なくとも、この目の前にいる少年に、俺がなよっとしててか弱いと思わせるような話し方をしたという時点で、もう数発追加だ。

「それから、要は大晟さんの歳を俺と同じくらいじゃないかって言ってた」
「同じくらい…って」

「17歳」


「………ほう」


 数発殴ったぐらいじゃ終わらせねぇぞ、あの馬鹿。
 誰が17歳だ。こちとら既に一般的な大人として認められてるってのに、よくもまぁ確認もせず適当なこと垂れ流してくれたな。一体どんな目に合わせてくれようか。

「まぁ要が15歳ってことを考えると、そう見えなくもないけど。美人だからか、若ぶりに見えるし」



「……は?」


 ちょっと待て、今、なんて言った?


「え?」
「要が…何歳だって?」



 俺の聞き間違いじゃなかったら。



「……15」



「じゅうごおおおおおお!?」



 待て、待て、待ってくれ。俺より6つも年下じゃねぇか。

 いや、俺がいいたいのはそういうことじゃなくて。いやいや、そういうことなんだけど。

 そうじゃなくて。

「え…知らなかったのか?」
「知らねぇよ!…いや、あれが15!?うそだろ、あれが15だって!?」

 何回連呼しても頭の中で整理ができない。
 あれのどこが15歳なんだ。どっからどうみても目の前にいる男と同じくらいか、それより上に見えなくもないのに。

「まぁ…あいつ背高いし大人びてるし、おまけにあの金髪のせいで俺らくらいに見られがちだけど。正真正銘15…っていうか、厳密には今年誕生日がきたら15で、今はまだ14歳」


 じゅっ…!!


「じゅうよん……!!!」


 ちょっと待って。
 俺、14歳のガキに弱み握られて組み敷かれてたのか。

 14歳のガキに?


 知りたくなかった。一生知らないままに過ごしていたかった。


「大丈夫……?」
「ああ……大丈夫だ」


 大丈夫とは言え、ここに収監されてから一番ダメージがでかかったかもしれない。
 プライドがどうとか、アイデンティティがどうとかの問題を超過してしまっている。
 人を見かけで判断するなと常々思って生きてきたが、そう言う奴に限って人と見かけて判断してるものなのだ。
 反省して、改めて今後の人生の教訓にしなければならないとつくづく感じた。


 **


「大晟、何で扉開けっ放してんの?」

 俺が人生の教訓について考えていると、その根源が部屋に入ってきた。
 年の話はお互いさまということで勝手に水に流すとして、それ以外のことについてはっきりとさせなきゃいけない。

「よくもぬけぬけと戻って来られたな」
「え…って、捷っ?何してんだよ、お前」

 何してんだよじゃねえんだよ。てめぇが一番何してんだよ。

「お前、何発か殴らせろ」

 俺が拳を握って一歩踏み出すと、要は全く状況が理解できないという表情を浮かべた。
 苦笑いを浮かべる捷は、要から露骨に視線を逸らしていた。

「こいつに俺のこと色々とふきこんだらしいな」
「えっ…捷、お前大晟に何言ったんだよ!」

 俺の言葉に反応した要が途端に「まずい」と言わんばかりの表情になった。
 どうやら身に覚えがあるらしい。

「お前が言ってたことをかいつまんで言っただけだよ!」

 かいつまでたのか。あれでかいつまでいたのか。
 一体何をどこまで話したんだ。もうこれ以上聞きたくないので聞きはしないが、腹の中で着々と怒りがわき上がっている。

「捷…余計なことを……大体何でいるんだよ、お前」
「毎回の恒例行事だろ。いつも通り一発気絶させようかと思ったら、まるで子猫のように軽くねじ伏せられてこの様だよ」

 俺の怒りを余所に勝手に話を始めやがった。
 捷の話を聞いた要は一瞬目を見開いてから、俺に視線を移した。

「やっぱり強いんじゃん、大晟」
「こいつが真正面から突進してくるからだ。そんなことより、話を逸らすな」
「あー…ごめん。捷や他の連中に喋って事は謝る。でも、事実しか言っていないぞ、俺は」


 おい待て。
 謝罪に全然気持ちがこもっていないことも文句のいいどころだが、それよりも更なる真実を自分で暴露しなかったか。

 何だって。捷や他の連中に喋った?
 まだ他にも俺の恥を知っている奴がいるというのか。いい加減にしろという気持ちを通り越して、もう勘弁してほしい。

「事実だったら言っていいってわけじゃねぇだろ…」

 今の衝撃の事実のせいで怒りが一気に冷めた。というか、絶句しすぎて怒る気力も失ってしまった。これじゃあなんだか要の思うつぼなである気がするが、それでももう、そのことについて考えたくもない。
 そうだ。どうせ流失してしまったものはどうにもならない。記憶を消すことなど不可能なのだから、今さら要をどうこうしたってどうしようもないのだ。


「大丈夫?」
「うるせぇ死ね」

 もうそれしか俺が立ち直れる方法はない。
 心配してくれるというのなら、今すぐ、死んで詫びろ。



「…この人、要の新しい玩具だよな?」


 未だに律儀に正座をした捷が不思議そうに要を見上げた。
 それに対して、要は苦笑いを返す。

「そうだよ。聞き分けの悪い玩具だけど」
「その割に、今回は随分と楽しそうに見えるけど?」

 そう言いながら捷の方が楽しそうな顔をしている。
 いい加減、正座を解いてもいいと言ってやりたいが、今は口を出す状況ではない。

「いつも楽しんでるだろ」

 要はどこか不満そうにそう吐き捨てた。
 それに対して、捷はさらに楽しそうな表情になる。

「どうだか。とにかく、今度は長くもちそうでよかったよ」
「そんなの、まだ分からないだろ。この間だって、あんだけ意気込んでたくせいに3日でスクラップだった」

 3日って。いくら何でも短すぎだろ。
 要とはいくつか約束したが、これまでの奴も同じような約束をしたのだろうか。それを破ったから、スクラップになったのだろうか。というか、スクラップという言い方は流石に酷いような気がしないでもない。
 もし――俺がなんらかの理由で約束を破ったら、次の日にはこんな風に名前すら呼ばれず“スクラップ”と表現されて話の小ネタにされているのだろう。

「あれは最初から要に気があったのが丸見えだっただろ。それに引き替え、大晟さんからは要に対して殺意しか感じない」
「それもどうだよ」
「なんだよ、お前にとってはいいことだろ?それともなにか、嫌われるより好かれたくなったとでも言うのか?」

 その言葉を聞いた瞬間、要の目つきがひときわ険しくなった。
 捷の視線に睨むように返しながら、ゆっくりと口を開く。


「馬鹿も休み休み言えよ」


 トーンの引くい声が響いた。
 しかし、そのギャップある声にも捷は動じる気配はない。それどころか、この状況でなお楽しそうな表情を浮かべている。

「まー、俺はなるべく長く続いてくれたらそれでいいんだけど。毎回天井で待機すんのも結構疲れるんだよな」
「だったらいちいち来るなよ」

 それは俺も同感だ。というか、天井に貼り付いて待機してたのか。一体どれくらいの時間待っていたのだろう。確かに時間の長さによっては相当重労働だし、そうまでして力量を図るメリットがいまいち見いだせない。

「それは譲れない恒例行事ってやつだろ。お前の玩具とのファーストコンタクトは俺の役目。…今回は例外的にゆりちゃんが接触したみたいだけど。ゆりちゃんが面白いって言ってた理由がなんとなく分かった気がする」
「はぁ?」


「俺帰るから、これ解いてもいい…?」

 要が素っ頓狂な顔をしているのを完全に無視して、捷は俺の方に顔を向けた。

「あ、ああ……」

 突然話を振られて少し動揺しつつ頷くと、捷はすっと立ち上がった。
 普通なら足が痺れていてもおかしくなさそうだが、全くそんな様子もなく動きはしなやかだ。

「大晟さん、こいつのこと頼むな。あんたなら、そう言ってもいいような気がする」
「は?」

 今度は俺が、素っ頓狂な顔をする番だった。
 どうして俺が要のことを頼まれなきゃいけない。俺はこいつの玩具だぞ。主のことを玩具に頼むって、おかしいだろ。

「あ、あとよかったら弟子にしてください!」
「だめ!駄目に決まってるだろ!」

 俺が答えるより先に、ぽかんとしていた要がはっとしてから声をあげた。
 何でお前が勝手に答えてるんだよ。いやまぁ、別に弟子にする気はないけど。一体何を思ってそんなことを言い出したのかすら分からないけど。

「何でお前がムキになってんの。玩具の私生活には口出さない主義だろ」
「お前たちが絡んでくると話は別なんだよ!いいからさっさと帰れ!」
「はいはい。じゃあ大晟さん、いきなり襲いかかって本当にすいませんでした」

 最後に今一度謝罪を述べてから、捷は笑顔で部屋を出て行った。
 本当に、随分と律儀な奴だった。


 **


 捷がいなくなって、部屋の中は急にしんと静まりかえった。
 普段と違う状況が突然普段の状況に戻ると、いままで“普段”をどう過ごしていたか分からなくなってしまう。
 労働時間が終わってから戻ってきて食事の時間まで、いつも何してたっけか。頭の中で思考を巡らせると、大体いつも要に組み敷かれているという事実が浮き彫りになった。思い出すんじゃなかった。

「……お前、本当に友達いたんだな」

 まさか俺が自分から組み敷かれにいくわけもないので、とりあえず他愛もない話をすることにした。

「またそういうこと言う…!捷だけじゃなくて、他にもいるからな!」
「そうか。…お前みたいな奴と友達やってくれてるなんて、みんな心が広いな」

 現に、捷は要がこんなにも阿呆なのに、実にまともな少年だった。なんだかんだ要のことを思っていたし、律儀だったし。それから、この間に会った戦隊レッド(名前なんだったっけ)もいい奴だったし、他にもいるならきっとみんなそうなのだろう。


「あんま調子に乗んなよ」
「お前こそ調子に乗るなよ、クソガキ。散々人のこと好き勝手吹聴した挙句に、年齢まで適当なこと言いやがって」
「年齢…?」

 要が首を傾げる。
 この件はお互い様だから水に流そうと思ったが、これからまた間違った年齢を吹聴されてはたまったものではないので、ここではっきりさせておかなくてはならない。俺が教訓を覚えたように、要もそうなるべきだ。

「いいか、人は見た目によらないってことは、自分の見た目と反比例した年齢を思えばよく分かるだろ」
「……大晟、遠まわしに俺の年齢が見た目にそぐわないって馬鹿にしてる?」
「それもあるが、お前も同じことをしてるって言ってんだよ」
「同じことって…?」

 そう言って首を傾げる姿は、年齢をしれば14、15歳に見えなくもない。
 ただやはり、15歳だと思わなければ絶対にそうは見えない。

「誰が17だ、誰が。俺は21だ」


 沈黙。


「えっ…えええええ!!?」



 要は声をあげて後退りをしたかと思うと、目を見開いたまま指を折り始めた。
 多分歳の差を計算しているのだろうが、手を使わなくても暗算で出来るだろ。どんだけ馬鹿なんだ。

「次からちゃんと言えよ」

 というか、そもそも俺の個人情報をどこかしこに漏らさないでほしいが。

「……大晟さんって呼んだ方がいい?」
「やめろ気持ち悪い」

 そう呼ぶ気があったなら最初から年齢を聞いておけ。
 というか、17歳だったら呼び捨てて21歳だったらさん付けになる意味が分からない。同じ年上なのだから、全員さん付けしておけば最初からこんなことにはならなかっただろうに。

「ああでもなんか、もえてきた」
「は?」
「6つも年上のお兄さんを組み敷く俺。想像しただけでそそられる」
「……」

 やばい。これはもしかして、要の意味不明な思考回路に火をつけたんじゃなかろうか。
 本当に想像しているのかどこか満足げな表情は、俺に嫌な予感しか感じさせない。

「今俺無性に、大晟のひれ伏すところを見ながら虐げて罵って支配し尽くしたい」

 ああほら、やっぱり。
 持って生まれたサディストスイッチがオンになったようだ。おまけに、要の言葉が本当ならば俺は今からいつも以上に酷い扱いを受けることになる。


「夕飯、間に合うかな……」

 ここ最近、まともに夕飯にありつけたことがないからだろう。俺の中で夕飯は口にできたらラッキー程度のものになってしまっていた。
 サディストスイッチがオンになった要はそうそう事を早く済ませるなんてことはないだろうから、きっと今日も夕飯は御釈迦になってしまうのだろう。またしても空腹に苛まれながら眠らなければならないのかと思うと、ただただ溜息が漏れるばかりだった。




訪れた友人、新事実発覚
(こいつが年相応に見えないのは、見た目のせいよりその性格のせいじゃないだろうか)


[ 1/1 ]
prev | next | mokuji

[しおりを挟む]


[Top]
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -