みう様リクエスト












昼休み、翔のために朝早く起きて作ったお弁当を持って
Sクラスに行った。

翔、喜んでくれるかな?

そう思って行ったのに…


その子は誰?




どっちもどっち








「…なぁ」

「…なに」

「なに怒ってんだよ」

「怒ってないし別に」

「怒ってんじゃん」

「怒ってないしつこい」




結局、お弁当は渡さずに
昼休みは翔に会わずに放課後になった。

いつも一緒に帰る約束だったから、
翔はいつも通り教室に来てくれたけど
やっぱり私の機嫌はなおらない。



「なぁ、なんで昼休み来なかったんだよ?」

「待ってたんだぜ?」

「ふーん?どうだか…」

「はぁ?」

「お楽しみ中だったみたいですけどね翔ちゃん様は。」

「お前なにを…」




その時遠くから、翔を呼ぶ声が聞こえた。
初めは那月くんかと思ったけれど、
声の主は、女の子だった。





「しょっ、翔くんっ!」

「春歌?!そんな急いでどうしたんだよ!」



春歌?

ふーん?名前で呼び合う中なんだへー




「今日、お暇でしたら一緒に作曲でもと!」

「お、いいぜ!やろう!」




ふーん、へー?私がいるのにですか。







「翔のばか…」



こっそり言ってもやっぱり気づかないで
春歌ちゃんと話をして居る翔を背に、
私はトボトボと別の道へ歩きだした。














少し歩くと、森のなかにベンチがあった。

とりあえず座って落ち着こう


そう思って座ると、
「おや?」と声がした。


振り返るとそこにはレンがいた。


「秀?こんなところでどうしたんだい?」

「いや、別に…」

「…おチビちゃんと喧嘩でも?」

「…」

「話してごらん」


そういって隣に座るレンに、
私はポツポツと話した。


女の子といたところ
私のことを忘れて話し込むこと

お弁当を食べて貰えなかったこと



「お弁当?」

「うん。早起きして作ったんだよ!」

「…俺が食べても平気かな?」

「!…食べて、くれるの?」

「もちろんだよ」

「いいやつ…!」

「はは、」




そして私はレンにカバンから取り出したお弁当を渡した。


そしてレンは一口、一番上手くいった卵焼きを食べた。



「…ど?」

「うん、悪くないね」

「素直に美味しいとおっしゃい!」

「レディにしては上出来なんじゃないかな」

「素直じゃないなーっ」







「お前ら何してんだよ。」







笑いあっていると、
鋭い声が背後から聴こえた



恐る恐る振り向くと、
そこにはとても怖いかおをして
私たちを睨んでいた。




「翔、」

「なにしてんだってきいてんだよ」



なんか怒ってる。

そうは思ったけどさっきのがふつふつ出て来て、イライラした。




「翔には関係ないじゃん」

「なんだよそれ!」

「春歌ちゃんと仲良くしてればー?」

「はぁ?なんで春歌?」

「…っもう知らない!」



そういって私はその場から走って逃げた。




「おチビちゃん」

「…なんだよ」

「追いかけなくていいのかい?」

「なんで俺が。大体お前と秀が…2人でいたから…」

「…秀もおチビちゃんと七海に対して同じこと思ってると思うけどね」

「…え」

「ほら、早く行かないと俺が行くよ?」

「っ…!行ってくる!」




「俺もお人よしだな」
















あの場所から逃げて、
私は寮に逃げ込んだ。

ちょうどよく私は一人部屋。

存分にオチ込める。


そう思ったけ矢先。







コンコン


「…だれ」

「俺様だ!翔!」

「間に合ってます。」

「…悪かった」

「え…」

「ちゃんと謝るから、開けて」




いつもより弱々しい翔の声に
良心が疼き、私はドアを開けて翔を招き入れた。


するとその瞬間、
翔に抱きしめられた。



「ちょっ」

「悪かった、ごめん。…昼とか、さっきとか、曲のことになると夢中になって俺、周りが見えてなかった。ごめん。」

「…」

「ほんとうはお前ともっと一緒にいたいし、弁当だって…俺が食いたかった。でもレンが食ってたから、なんか気持ちがカッとなってさ。」

「…私も、ごめん」

「秀…」

「最初は2人でいたから、昼は行かなかったけど、名前で呼び合ってる2人見たら、苦しくなって…」

「それって嫉妬?」

「う…翔だって嫉妬でしょっ///」

「当たり前じゃん。…好きな奴が他の男と2人きりだったらするだろ普通…///」

「…そっくりそのまま返す…//」




そしてまた翔は私に強く抱きついた。

私はその大きな背中に手を回した。




どっちもどっち
「お!この卵焼きうめー!」
「でしょ?!最高傑作なんだよ!」

「あのさ、イッチー」
「なんでしょうレン」
「そういえばあの2人付き合ってるんだっけ?」
「いいえ、付き合ってはいないと思いますが。」
「(じゃあなんで恋人みたいなんだ…)」






みう様リクエストありがとうございました(^O^)/
翔ちゃん嫉妬いかがでしたでしょうか?
基本神宮寺はいい奴なんだって思ってます!!←
付き合ってはいないけどお互いに大好きあってる2人を書きました!
あと、応援ありがとうございました!
リクエストありがとうございました(=´∀`)人(´∀`=)


krsk









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