「来栖は?」

「おチビちゃん?なら、きっと七海とランチじゃないかな?知らないけど」

「え!私今日お昼一緒に食べようねって話てたのに!」

「いやだからわからないって」




なによ来栖のやつ!
相談があるんだっていったから、
今日お昼一緒に食べるかって言ったのに!



とりあえず、怒った私は食堂へ向かった。
けれど、来栖はいなくて、春ちゃんが友と一緒にお昼を食べていた。

来栖の居場所を聞けば、あんた達一緒にいたんじゃないの?って帰ってきて、
知らないのだとわかった。




「どこ行ったのよ来栖…」



実は私はずっと来栖が大好きで、
幼馴染というポジションで
かわらず来栖と一緒に居ることが出来た。

中学までは、毎日一緒に帰ったりしてた。恋人じゃないんだけどね。

けれど、学園になってからは、来栖はあの可愛いルックスから
学園中の人気者になって、
最近ではメールをするかしないかの関係になっていた。

そんななか、久しぶりに来栖から話しかけてきて、
相談に乗って欲しいと言われた。

もちろん、好きな人からの相談を断るわけないはいかない。




なんやかんやで今、
来栖を探している。



半ば諦めながら、屋上へ向かうと、
話し声が聞こえた。

なにやらもめているらしい。



「…そしたら、もう迷惑かけないから」

「はぁ…わかった」



なにがわかったんだと思いながら、
こっそり除くと、そこには来栖と、知らない女の子が抱き合っていた。




カラン…、


「っ…!」


後ずさりをしたせいか、
バケツにぶつかってしまった

おかげで来栖達にはばれてしまった。


「っ」

「秀っ…!?」


「っ!さよならっ!」


ビックリしたのか、
そういって私の横を通り過ぎ女の子は何処かへ消えてしまった。







屋上にいるのは私と来栖の2人だけ、




「今の、彼女かな」

「いやあいつはちがっ」

「相談って、あの子と上手く行くかでしょ?」

「っ…おいっ!話を」

「私は!!」





「私は、そんな相談…乗りたくなんかないよ!」




来栖の顔が歪むのがわかった。

こんな顔をさせたいわけじゃないし、
自分勝手だなんてわかってる。
ただの嫉妬だって、わかってる…。



けど、好きな人が知らない女の子と抱き合っていたら、
…傷付くでしょ…







「…さよならっ」

「おい待てよっ!!」



そういいながら、去ろうとする私の手を掴む来栖。



「いや!離してよ!」

「話を聞けって!」

「聞きたくないっ!」

「ちょ、暴れんなってっ」

「離してっ」

「このっ…」

「…ん!?」





いきなり腕を引かれたと思ったら、
唇に暖かい感触。

キス、してるんだ。

それと同時に、口の中に入ってくるにゅるりとした感触。
来栖の舌が私の舌に絡みつく。
深く、深く。





「んっ…はぁっ…!」

「…ん」




長かったような短かったようなキスが終り、
崩れかけた私を来栖が支えた。

とろんとした顔で来栖を見る。




「…今日一緒に弁当食おうって言ったのは、お前に告白しようと…思ったからだっ…///」

「え…?」

「昼休み、迎えに行こうとしたら、さっきの女の子に呼ばれて告白されて、断ったんだけど、
抱き締めてくれたら諦めるって言われて…」

「そう…なんだ……。なんか、ごめん…」


「いや、んなこといい!で、返事は?」

「返事?」

「俺、秀が好きだ。付き合ってくれ。」

「私でいいの…?」

「お前がいいの!」


「私も大好き!」



青空のした
また二人、手を繋いで空を見上げた。




リクエストありがとうございました\(^o^)/






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