あれから、もう7年。 私ももうオバサンです。 27歳。 もうマジでオバサン。 あれからというもの、 翔にはなかなか会えなかった。 高校に入って、寮に入ったとかで 実家に帰っても、なかなか会うことは できなかった。 そのかわり、帰省すると 薫も帰省していて、 薫とは、会えるんだけど。 東京っていうのも、慣れると 住みやすいもので…。 仕事の方も、 7年目っていうとけっこう この会社じゃベテラン。 まぁ、やっていけてる。 「あ、秋田君。ちょっといいかね?」 「?はい。」 部長に呼ばれて応接室に行くと、 何やら数人の人が、会議していた。 「実はね、会社の売り込みCMを作るんだが、主演をあの早乙女学園の卒業生で新人アイドルの子にやってもらうことにしたんだ。」 「はぁ」 早乙女学園…って、なんだ。 「で、今会議をしているんだが、人が足りなくてね、接待出来ないんだ。愁くん。頼めるかね!」 雑用か。 でも、ちょうど暇だったし、 と 了解した。 「失礼します。お茶をどうぞ。」 そういって、順順に お茶をおいていく。 「どうぞ。」 「え、あ、ありがとうございま…す」 なんだこの人反応がおかしいな。 と思って顔を見上げると、 金髪の青い目をした、誰かによく似た男の子。 最近会ったような… いや、でも… 翔? そんなわけないか。 じゃあ… 「…薫?」 「薫じゃねぇよ、翔だよバカ愁!!」 「僕が産まれるまでなにしてたの」 彼は立派になっていました、
prev next
|