「どこいってたの!」
家に入るなり母親に叱られ、罰なのか、くたくたになる位名無し働かせた。
「ちょっと!まだなの!」
今日どっかのホテルで、パーティに出かけるらしく、朝からバタバタと準備を手伝った。
そして着飾った3人は、義理の姉の彼氏の車に乗って出かけた。
「(少し休もう……)」
イスに座って休んでいると、来客が来た。
クリーニング屋だった。
よく利用するため、店のおばさんとは仲がよく、名無しの事情をよく知る人なのだ。
「名無しちゃん一人なの?」
「パーティに出かけたんです」
「酷い親だわね」
「いいんです。慣れましたから」
「何かあったら、すぐ連絡して!味方だからね」
「ありがとうございます」
この時名無しは、クリーニングのおばさんのお蔭でパーティに行けるとは、思わなかった。
パーティに行く前身なりを整える為、美容室で別人なるぐらい綺麗にしてもらってから、ブランド服に着替えて、パーティに向かった。
何故自分が、パーティに行けるのかとゆうと。
クリーニングのおばさんのお蔭なのだ。
パーティに行けない名無しを不敏に思い、自分でクリーニングを出した事がある義理の姉のケータイ電話に電話して、上手く場所を聞き出してくれ、しかもパーティに参加できるようにしてくれたのだ。
美容室も服も用意してくれて、もうこれは断れず行くことになったのだ。
エレベーターに乗り、パーティがやってる階のボタンを押す。
エレベーターが上がってゆく度に、名無しは緊張感が増してゆく。
ポーンと音が鳴り、エレベーターのドアが開くと、名無しの足が、ピタッと止まった。
入口に姉が立っていたのだ。
「あんたでしょ?クリーニングのババアがパーティに参加したい人がいるって言ったの」
「えっ……えぇ」
「やっぱり。ついてきて」
姉の後を着いて中に入る。
「後は好きにして……」
姉は行ってしまった。
名無しはポカンとした。
姉は、名無しに気づいてなかったのだ。
しばらく、その場でかたまっていた。
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