健気さ故の勘違い
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あれから3日………
「そこ!裏と思って、もっと舌絡めて」
『こ…こう?!』
「……」
『だ…ダメだった?』
「ううん…すごくイイ、イきそうだった」
『ぇ…!もう!』
なまえちゃん顔真っ赤!とからかう佐藤君の目は、ひどく悲しげで見入ってしまう。そんな私の視線に気づいた彼はハッとしたように俯いた。
『ごめんなさい…』
「…何謝ってるの?」
『こ…こんな事お願いしちゃって…』
「……マイには聞けなかったんでしょ?」
『……』
佐藤君分かってたんだ…
なまえとマイは、中学からの同級生。彼名字とマイは恋人ではなく…所謂、セフレだった。なまえと付き合うようになり関係も清算、なまえ一筋になった
だが…全く気にならないと言えば嘘になる。
「じゃ今日はこれぐらいにしょっか?俺、先に出るね」
『うん、本当にありがとう』
気を遣い帰りをずらしてくれる、気を付けて帰るんだよ、そう明るく付け足し手をヒラヒラさせて帰っていった
『…ふぅ…』
自分からお願いしたとは言え男の子と二人きりになるのはやっぱり馴れない、
それに私の不馴れな仕草をずっと佐藤君が見てる、そう思うだけで心臓が煩い。
『これで…いいのかな…』
「……」
それから一週間、あれから彼名字とは何処かぎこちなく
今日こそは一緒に帰ろうと誘う。と1人なまえは意気込んでいた
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