無自覚の確信犯

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「声我慢しないでいいんですよ」
「相なまえさんっ!!好き、大好きっ!」
「可愛いよ、なまえ。どんどん甘くなってきてる、ココも…ココも」
「!!っぁ…はずかしい…っ!!」
「恥ずかしい?僕の指2本ものみ込んでるのに?」
「やっ、…相なまえ、さんっ!!」
「イヤじゃないでしょ?なまえさんの全部、全部僕のなんだから」


割った太ももの間から目だけでなまえを見れば、紅潮させた頬を隠すように手の甲で口元を押さえてる。

ジッと集中すればそれを感じとったなまえは、喘ぎ足りない口元で、気怠そうな目を僕によこす。


・・・・・・・・


いつからだろう、こんな独占欲が僕に生まれたのは…
最近のなまえさんは、やけに色っぽくて7つも上の僕がドギマギするぐらい。

僕の仕事上中々ゆっくりした時間が持てなくてだからかな。会えば言葉で確かめて、全身で隈なく確かめて、例えばそう…

僕以外のだれかがなまえの中に居ないか満足するまでなまえを貪りつくす、時には突き放しわざと僕を求めさせたり…ね。

こんな僕を知ったら、なまえはどうする?本当は余裕なんてないんだ。




「なまえ!おはよって首、キスマーク付いてる」

「あっ、やっぱりわかる?化粧で少し隠してきたんだけど…」

「でも最近カレシよく付けるよね?嫌じゃないの?」

「うーん?(そういえばそうかも、でも…) 私は、嬉しいけど」


これは本心だった、学生の私からしたら相なまえさんは大人で、そんなに口数が多くないからこの紅いしるしが思いを伝えてくれるようで幸せだった。

でも、時には言葉もほしいけど簡単にはくれなかったりする。


言わせようとして企んでも私の魂胆なんてあっという間に気付いちゃうしなぁ…

(けどそれも嬉しい。なんて)


「なまえ!!にやけすぎ」
「えへへ、やっぱり?」


「みょうじ、ちょっといいか?」

「あ、はい先生、ごめん行ってくるね」


(友達の無言の指差しが…私の首筋を)
(そうだった!!)


隠すのが不自然にならないように気を付けながら着いて行く。

「みょうじは彼氏いるのか?」

「えっ?って何でですか?」

「…それ隠しているつもりなのか気になってな。そんなくっきり付ける男はどうかと思うぞ」

「ぅ…」


先生の表情は見えないけど何となく、心配してくれているような口ぶり…と着いた先が視聴覚室の前。


「入れ」


―――――――!!!!





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