自意識過剰が愛を生む

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次の日

告白を受けるかの答えは出ていないなまえ。とりあえず付き合ってみたら?とおこぼれに授かろうとするクラスメイトは期待の眼差し。
なまえの悪い癖はすぐ悪い方に考えてしまう事、よく言えば慎重なのだが…

ガラッ!

「みょうじなまえってどの子?!」

開いた扉から顔を見せた女性は品定めするように辺りを見渡す

『!!わ、わ…たしです…』

「ちょっと話がしたいんだけど」

『ッ…は、はい』


今度は素知らぬ顔で目を合わせず成り行きを見守るクラスメイト。正直怖くて行きたくはない。
でもこの不穏な空気をそのままにしておくことも出来ない。


「彼と付き合うの?」

『彼?』


一瞬誰の事か理解できず言葉が出ない。

「昨日あなたに告白してきた人」

『!!』

「…噂、知ってるでしょ?だから…受けたら彼の思うツボだと思わない?」

『そ、それは』

「いい事教えてあげる…」


そしてなまえに耳打ちした言葉に耳を疑った。


『い、今、なんて…「だから、ちゃんと断ってあげてね?」』




『……』


先輩がなまえにした告白は本気でない事を知った。そうだよね。何の面識もない、しかも人気者で全く話したことない私を先輩が好きだなんて。

よほどさっきの先輩の方がお似合いとさえ思えてくる。


『…からかわれて告白されるほど、私何かしたのかな』

ふゎ…とスカートが膨らむほどの勢いでしゃがみ込まなければならないほど目頭が熱くなっていく。




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