Security President
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突然、動きを止めゆったりと腰を落とす。開かれた足は態度で解れと言わんばかりにモジモジと動いている。
見れば想像以上の艶やか、気だるさで見上げてくるなまえに、コイツに少しでも気があるヤツなら一瞬で堕ちる。だが俺は自分で聞いた事しか信じない。
『もっと…動いて、下さいっ』
「!」
言い終えると同時俺を引き寄せ唇を押し付ける、不器用に絡む舌の熱さだけは一人前。俺を煽るには及第点、だが。
『相名字さ、相なまえさん…』
想いを伝えるには合格をやってもイイ。…仕方ねぇ、それにもうじき、
…コンコン!!(チッ、来たか。相変わらずぶれねえな)
―――社長、そろそろお時間です。
開けはしないだろうが、下で固まるなまえをからかおうとグッと抱き上げ上に乗せれば、コイツの驚いた顔は笑えた。
「(クク…)分かった、すぐ行く(声押さえてろ、俺は聞かれても構わねえがな)」
「近々ちゃんと抱いてやるから」
『!!っぁああ……!!』
そんな言葉だけでイクほど我慢させて悪かったと思ってもない言葉を残し俺も後を追う。余韻に浸る間はないが想いを込めた長いキスを与える。
「お前は暫くココから出るな」
なぜだろうと惚けた顔を見せられ、向かうは隅に置けない秘書のもと。
ココ(会社)に俺の威厳を護るヤツはいるのだろうか。
なまえがいる限り多少の顔の緩みは放っておくとする。
END
271124
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