誰より好きなんだ

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『どんな状況?』


見守っていた悠にマネージャーとして会話する。その時のなまえの目は鋭く厳しい。

この3人のマネージャーをやってのけるのは決して男に媚びない強さを持ち合わせているから。



「キホと…話したの?」


悠の問いに答えないなまえ。少し離れた場所にスタンバイする相なまえとキホを見つめる。


『今日の……』


与えられた仕事を丁寧に確実にやって来たからこそ、少しずつ道が拓けて来た。

どんな状況下でもマネージャーとして、でも……


『…』


監督のキホを絶賛する声。相なまえに想いを伝えるその表情は…演技には思えないほど。撮影前楽屋に来た時の相なまえを呼ぶキホの声が過る。


『…っ』


相なまえがキホに思いを伝えるシーン、そのシーンにキホの言葉はない…ただ近づく唇に身を任せる。

だが……相なまえの耳元へ自ら近づくキホの口元は何かを囁くそのまま耳たぶを甘噛みした。


───それでもマネージャー?なまえと合わさる視線が強気で不敵。


『…』


キホの肩に軽く腕を乗せる相なまえ、キホだけに目だけで小さく頷いて


「誰より、好きなんだ」


・・・・・・


「あちゃーさっきのって…ね、って、姉貴?……」

?「………きっと…いつものとこでしょ?マネに撤する事出来なかったんだもん…ふふ」

「相変わらず可愛げのない言い方すんね〜お前」

?「これぐらい言ったって罰は当たんないよ…あたしだって……」

「だから…いつもの場所なんだろ?」

?「だね〜でもあんな必死な姉ちゃん見るの新鮮だった〜……

(キホさーん!チェックお願いしまーす!)

……はい、今行きます!それじゃ又ね、悠」






「だ〜れだ?………っ」

『…』


(せ、せめて子どもじみてるってぐらい言えよ)


「顔、見てイイ?」

『ダメに決まってんでしょ!』

「うわぁ、即答……でも、なまえって…」


私が何よーと言いたげにパンダみたいな目をしてへらっと笑うなまえ。

(ククっ!その顔写メ残したい)


悠から預かった手鏡を渡すと色んな角度から自分を見て驚くなまえ。


(しかし俺って……どんだけ小姑いんだよ!)



────そんなにいつも険しい顔した姉ちゃんが良いの?


誤解すんなよ。


そんななまえが───誰より、好きなんだ。



*END*


はぁはぁしてラストはこんな感じ…意味分かります?一度保存し損ねて凹んだもんで(この期に及んで見苦しい)


130910
151013





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