愛しの確信犯

[2/8]


彼女が指定した場所はライブハウス、僕らが出会った場所。

僕の仕事は中堅お笑い芸人のマネージャー。
白い歯、爽やかな笑顔で意地悪を言うイケメンな彼は25歳。ちょうど今ノリに乗って来始めて忙しくさせて貰ってる。


そんな彼のファンでライブに来てた時に知り合ったのがなまえさんだ。

そんな彼女と何でこうなったのかはまた追々、でもこれだけは……

こういうファンに出会う事の方が少ないくらい正直な人だった。スタイル抜群って迄はいかない、普通の女の子。笑顔が可愛くて物言いが落ち着いてるから話しやすい。

高校生って聞いた時は思わず不良娘!って言いそうになったけど止めておいた…何故って?

言いたくないけど…そんな彼女を何が何でもモノにしたいと思ったから。


───なまえちゃ〜ん大丈夫ー?


多分さっきの男だろう、電話口では呼び捨てだった其の男は、無防備発令中な彼女を前に何故か猫撫で声。


「…!下心見え見えな汚い手で触らないで頂けますか!」


パシッ──!


「ってぇ!何すんだ?おっさん!」

「おっさんで結構、彼女に指一本でも触れさせません」

「何言ってんの?アンタなに?」

「いちいちキミに言う必要はありません…さぁ、なまえさん帰りますよ…」


カウンターに突っ伏して眠る彼女を抱き上げようとしてるのに……

「ヒッ…!おいコラ、何すんだよおっさん…は…なせっ!」

(…アンタの大事な所、ツカイモノにならないようにしましょうか?)

「!」

(後は宜しくお願いします)


大人しくなった男を横目に目配せで店長に合図し、そろそろ彼女を家に連れて帰りましょう……思ったより僕の方が限界みたいです。

なまえさんの色んな意味で弾む息づかいを背に受けて。





[ 67/205 ]

[*prev] [next#]

[list]

[しおりを挟む]


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -