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星空の続き


私はイナズマジャパンのマネージャーをやっている。
宿舎にきてある日夜ご飯を食べてる時

「名前今日の夜空いてるかな?」


私の近くにいた秋ちゃん、円堂くんが真っ赤になって飲み物を吹き出す

「おっ…お前らそんな関係なのか…苗字…ヒロト…」

円堂くんにそんなことを言われやっと意味がわかって思わず顔が熱くなる


「ヒ…ヒロトくん…?私達そういうのじゃ…」


ヒロトくんは首を傾げてからああ!勘違いさせてごめんね、っとニコッと笑う


よかった、そういう気じゃないらしい…



「俺が名前を誘ったのはね、ここの宿舎、夜星が綺麗なんだ。名前、前星が好きって言って俺とプラネタリウム見に行ったでしょ?プラネタリウムとか日本でみる星より綺麗だと思うんだけど…どう?」


「え!行きたい!!」

「それじゃあ今日の夜9時。屋上でね?」

「うん!」


円堂くんが俺も…と言いかかったところに秋ちゃんが慌てて手で円堂くんの口を塞ぐ

…秋ちゃんには気を使わせちゃったみたい。

秋ちゃんは私がヒロトくんのこと好きなの知ってるから…


日本に帰ったら感謝も込めて美味しいものでもご馳走しよう…





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色々マネージャーの仕事をしていたら意外と時間がぎりぎりになってしまって
走って階段を駆け登る

本当はまだマネージャーの仕事はあったのだけれども、ここでもまた秋ちゃんに助けられた
…本当に日本帰ったら何かご馳走しなきゃ…駅前に出来たクレープの店とか、秋ちゃん前行きたがってたし…


そんなことを考えながら屋上の扉を勢いよく開ける



既に屋上にいるヒロトくんに


「名前そんな勢いよく開けなくても」


とクスクス笑われて思わず顔が熱くなるが


ヒロトくんはお構いなく おいで、綺麗だよ?と私を誘う



ヒロトくんの隣で空を見上げるとそこには空一面たくさんの星



「綺麗…」


思わず声に出すと

「プラネタリウムよりすごいでしょ?」

とヒロトくんが空を見上げる


ヒロトくんの言う通り今までみたどんな星空より綺麗で…



何よりそんな素敵な星空を好きな人の隣で見れていることが幸せだった。



「俺さ。」

ヒロトくんが口を開く

思わずヒロトくんの方を向くと 星空を見上げる横顔にドキッとして私は誤魔化すかのように顔を再び空に向けた


しばらくの沈黙ののち

「名前のことが好きだ」



「え…?」



驚きの余りそんな間抜けな声しか出てこなかった



「なんで、わたし…?」

違う。自分の言いたい気持ちはこれじゃない。わかってはいるけどそう尋ねずにはいられなかった

ヒロトくんはまっすぐこっちを向いて

「名前って何にでも一生懸命だから…そういう所見てたら好きになってて…、、あと笑顔がかわいい所誰にでも優しいところ…。…名前は気づいてないかもしれないけどね?名前のこと好きな人って多いんだ、だから…俺が一番に告白しようって」



「ヒロトくん…」


ヒロトくんはふと我に返ったかのように顔を真っ赤にして
「返事は今すぐとか言わなくていいから、驚いたよね?!いきなり本当にごめんね、」

とあたふたする。


私の気持ちは決まってる。


言わなくちゃ…


冷えるし帰ろっか?と微笑み屋上を後にしようとするヒロトくんの右手を思わず掴む

ヒロトくんはえ?っと驚きつつ自身の右手と私の顔を交互に見る



「私の答えは決まってるよ…?」


数秒の沈黙

「私はヒロトくんのことが好きです。」



ヒロトくんの嬉しい!という声とともに
ヒロトくんに腕を引かれ抱きしめられる




ヒロトくんに抱きしめられるとヒロトくんの腕の力強さ、そして胸板の厚さが身にしみてわかる




「ヒロトくん…」


「あ、ごめんつい…痛かったよね?」


「ううん、嬉しい…」

ヒロトくんの腰に腕をまわす


「名前…俺今最高に嬉しい…」

そう言いながらヒロトくんは私の頬に触れ
唇に優しく、そっとキスをした



「冷えてきたし、帰ろっか?これ着て?」
ヒロトくんは自分の長袖ジャージを脱ぎ私にかけた

「え、でもヒロトくん寒いでしょ…?」


薄い長袖のシャツのヒロトくんの姿を見て不安になる

「ううん、俺今幸せすぎて体温上がっちゃったみたい」


私はヒロトくんがかけてくれたジャージの自分の肩の部分を触れながら


「ありがとう…」


そして差し出されたヒロトくんの左手に私の右手を重ねる




屋上を出る前に振り返り再び空を見ると流れ星がキラリと空を流れた


流れ星に願うことは1つ。


この幸せがずっと続きますように…。


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